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GK前川、Jリーグ発足後初“親子日の丸” 父・和也さんのリベンジへ第一歩

[ 2021年3月19日 05:30 ]

森保ジャパン 韓国戦&モンゴル戦メンバー発表

代表初招集となった神戸・GK前川黛也
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 日本サッカー協会は18日、親善試合韓国戦、W杯アジア2次予選モンゴル戦に臨む日本代表メンバー23人を発表し、GK前川黛也(26=神戸)が初招集された。父親は、かつてドーハの悲劇を経験した元日本代表GKの前川和也さん(52)で、親子でA代表に選出されるのはJリーグ発足以降初めて。日の丸を背負い、父がたどり着けなかったW杯を目指す。

 成長著しい26歳が、偉大な父に肩を並べた。プロ5年目を迎える前川が、自身にとって初めての日本代表入り。クラブを通じて「周りの皆さまのおかげでこうして選ばれることができました。謙虚にさらに成長してきます。ただ、代表に行くからには絶対に貢献します」とコメントした。

 父親の和也さんは92~96年と日本代表に名を連ね、国際Aマッチ17試合出場を誇るGK。土壇場の同点弾でW杯米国大会出場を逃した「ドーハの悲劇」をベンチメンバーとして経験した。現在の日本代表で指揮を執る森保一監督は、同じ長崎県出身の一学年後輩で、所属した広島や日本代表でともに戦った。

 その和也さんの背中を黛也は追い掛けてきた。広島皆実高、関西大を経て17年に神戸加入。チーム練習に加え、仲が良かった元ドイツ代表FWポドルスキのシュート練習などをともにし技術に磨きをかけてきた。18年11月のJ1デビュー以降はミスも多かったが、ポジティブな性格で乗り越え、昨季途中から正守護神に就いた。

 Jリーグ発足以降、史上初めてとなる親子でのA代表選出。1メートル91の長身を誇りシュートストップを持ち味としながら、中学3年からGKを始めたこともあり、伸びしろも十分に期待できる。日本代表として目指すのは、かつて父が悔しさを味わったカタールで開催される22年W杯。父の「悲劇」を「歓喜」へ変えるためにも、初の代表合宿から積極的にアピールしていく。

 ▼前川和也氏 選出はビックリしました。チームでそこまで多くの試合に出ていないし、今日も知人からLINEなどの連絡が来て知りました。代表でいろんなものを吸収してほしいし、選ばれたからには、期待に応えられるよう頑張ってほしいですね。

 ◆前川 黛也(まえかわ・だいや)1994年(平6)9月8日生まれ、広島市出身の26歳。大分U―12、広島ジュニア、同ジュニアユース、広島皆実高、関西大を経て17年に神戸加入。J1通算32試合出場で、年代別代表の経験はなし。1メートル91、86キロ。利き足は右。今月12日に第2子となる長女が誕生したばかり。父・和也氏は現在、広島県のサッカーチームFCバイエルンツネイシ総監督兼U―18監督。

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