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長友&酒井所属マルセイユ ファン暴動で試合延期、首脳の退陣求める

[ 2021年2月1日 05:30 ]

マルセイユ・レンヌ戦の直前に一部のファンに襲撃されたマルセイユの練習場
Photo By ゲッティ=共同

 フランス1部で酒井宏樹(30)と長友佑都(34)の日本代表DFコンビが所属するマルセイユのファン数百人が30日、練習場に乱入して暴動を起こした。成績低迷でクラブ首脳の退陣を求め、窃盗や車両損壊、5本の木を燃やすなど暴れた。建物内の損害額が日本円で数千万円に上る状況の中で、同日予定されていたレンヌ戦は開始3時間前に延期が決まった。

 練習場は試合が予定されていた競技場から約13キロ。地元メディアによれば、市内各所の歩道橋などに不満を訴える横断幕を張り出した集団は練習場に行進し、発煙筒や爆竹を投げ込んで侵入したという。当時は試合を控えた選手も施設に滞在中で、話し合うため姿を見せたDFゴンサレスが、背中に物を投げつけられて軽傷を負ったという報道もある。蛮行は1時間半に及び、地元警察によれば、襲撃の参加者は300人で25人を逮捕。警官7人が負傷したという。

 フランスでは新型コロナウイルスの新規感染者が減少せず、1日当たり二万数千人が確認されている。午後6時以降の夜間外出が禁止となっており、無観客での開催も続いている。そんな中で、熱狂的なことでも知られる名門クラブのファンは、公式戦4連敗でリーグ暫定7位(30日現在)に沈む現状に不満が高まっていた。今回は過激な一部集団が主導したとみられるが、クラブは「正当化できない暴動」と非難。ジャック・アンリ・エイロー会長は損害賠償を求めて訴訟の意向を示し、GKマンダンダ主将は「悲しい気持ちにさせられた。今は落ち着くとき」と呼びかけた。

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