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U23候補GK沖悠哉 先輩・曽ケ端の姿勢受け継ぐ「来年から自分が率先してやっていけたら」

[ 2020年12月25日 18:35 ]

 元日本代表GK曽ケ端準(41=鹿島)の今季限りでの引退が発表されてから一夜明けた25日、U―23日本代表候補合宿に参加中のGK沖悠哉(21=同)が、大先輩への思いと姿勢を受け継ぐ覚悟を口にした。

 沖は曽ケ端と同じ、茨城県鹿嶋市の出身。幼少期から地元のカシマスタジアムで曽ケ端の出場する試合を観戦し、曽ケ端と同じように鹿島の下部組織で育った。引退の報告は、最終節の約1週間前に本人から直接聞いたという。

 「頭の中でずっとそのことしか考えられなかったし、今でも寂しい。小さい頃から憧れだった選手だったので、実感が沸かなかった。でもいずれ引退というのは来るもので、意思を自分が継がないといけない」

 18年にトップチームに昇格してから曽ケ端とチームメートになれた時間を「一生忘れることのない、かけがえのない3年間」と表現する。特に今季。20歳年下の自身が初めて主力となった傍らで控えの曽ケ端が日頃見せ続けた姿勢は、これからのプロ生活の大切な指針となった。

 「日常の普段の練習の中で一切手を抜かなかったし、どんなに暑い日でも、どんなにきつい練習の時でも、絶対に練習を休むことはなかった。自分が試合に出ていて(曽ケ端が)つらい立場の時でも絶対に練習は必死こいてやっていた。そういった選手を見ると、自分はもっともっとやらないといけないと思った。誰が試合に出てもサポートをして、なおかつ自分が試合に出たら最大の結果を残せるように最善の準備をするという心意気を学んだ。そこは来年から特に自分が率先してやっていけたらなと思う」

 元日本代表の曽ケ端に加え、元韓国代表の権純泰(クォンスンテ)も控える中で、今季はリーグ戦24試合に出場。足元の技術力に加え、その高い精神力は、今回の候補合宿に初選出した森保監督からも「2人の経験のある選手たちが常にスタンバイしている中で試合に出続けるというメンタリティーは、非常にタフなものがある」と評価されている。

 かつてW杯日韓大会やアテネ五輪(オーバーエージ枠)のメンバーにも選出された曽ケ端からバトンを託された21歳が踏み出した、五輪への一歩。「自分はソガさんにはなれないので、ソガさんの経験を自分にプラスして、自分の像を作り上げていけたら。競争の中でしっかり自分のことをアピールして生き残っていきたい」と力を込めた。

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2020年12月25日のニュース