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森保監督「勝負強さという部分で相手に上回られた」前半から一転、後半は相手に主導権

[ 2020年11月19日 05:30 ]

男子サッカー国際親善試合   日本0―2メキシコ ( 2020年11月17日    オーストリア・グラーツ )

〈日本・メキシコ〉後半、うつむく森保監督(共同)
Photo By 共同

 20年最後の強化試合で黒星を喫し、森保監督は「勝負強さという部分で相手に上回られた」と悔しさをにじませた。W杯7大会連続16強入りのメキシコを「我々の立ち位置を知るために最高の相手」と位置づけていた。したたかな強豪相手に試合中の対応力に欠けて完敗し、現在地を再認識させられた。

 前半は好内容で押し込んだ。「内容的には勝って終われるだけのチャンスをつくれた」。だが後半は一転、中盤の構成を変えて守備を安定させた相手に主導権を奪われた。ボランチの柴崎と1トップの鈴木を橋本と南野に代えた交代策で、さらに劣勢に。選手も指揮官も、流れに逆らう対応ができなかった。

 コロナ下の欧州で実現した10、11月の計4試合。流れの中の得点はなくとも、人を入れ替えながら内容を改善させた収穫もあった。3バックを試すことにも成功した。メキシコを押し込んだ前半も含め「全ての部分でレベルアップにつながる経験ができた」と振り返った。だが最後に18年W杯を踏まえて求め続けた「臨機応変な対応力」が、日本にはまだ足りないという現実が突きつけられた。

 「世界の舞台で勝っていくためには、攻守のコンセプトをしっかりすること、強度の高い中でのプレーのクオリティーを高めていくこと、そして決定力の部分で勝負強さを身につけていかなければいけない」。3月再開のW杯予選はおろか、22年の本番まで、残された時間は少ない。コロナ下で活動機会が少ない状況は各国とも同じ。勝つすべが五里霧中のままでは、目標のW杯8強は夢物語となる。

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2020年11月19日のニュース