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鹿島18歳コンビで土壇場ドロー 息ピタリ!染野から荒木弾 プロ初ゴールはクラブ通算1600号

[ 2020年8月17日 05:30 ]

明治安田生命J1第10節   鹿島2―2神戸 ( 2020年8月16日    カシマ )

<鹿島・神戸>後半、鹿島・荒木は鹿島通算1600ゴール目を決め笑顔を見せる(撮影・西尾 大助)
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 途中出場した18歳のルーキーコンビが貴重な勝ち点1をもたらした。鹿島は16日、ホームで神戸と対戦。後半アディショナルタイムにFW染野唯月のアシストでMF荒木遼太郎がプロ初得点を挙げ、2―2の引き分けに持ち込んだ。先発したGK山田大樹(18)、途中出場のMF松村優太(19)を含め久保建英(19=ビリャレアル)世代ともいえる高卒新人の4人が、チームに新風を吹き込んだ。

 お互いを理解しているからこそ生まれた得点だった。1点を追う後半アディショナルタイム。目安の4分が過ぎようとした時だった。ゴール前での細かいつなぎから右ペナルティーエリア内でパスを受けたFW染野がゴール前をチラリ。それを察した荒木は「染野とはU―19日本代表でも一緒にやっていて一番(感覚を)合わせやすい。走れば何かあると思った」と中央へ走り込み狙い通りにパスを引き出すと、ワントラップして右足を振り抜く。プロ初ゴールはクラブのJ1リーグ通算1600得点目というメモリアル弾にもなった。

 同世代の活躍を発奮材料にした。12日のルヴァン杯清水戦ではチームメートの山田がプロデビューを果たし、染野、松村にプロ初ゴールが生まれた。さらにクラブ外では久保がスペインでステップアップに成功し、バルセロナが獲得に乗り出しているC大阪の西川も前日にプロ初ゴールを挙げていた。「同期には負けたくない」と話す荒木が、悔しさを覚えないはずがなかった。「決めたいという思いは強かった」。競争心を力に変え、黒星目前だったチームを土壇場で救った。

 ルーキー4人をピッチに送りこんだザーゴ監督は「人がいないから起用しているのではない。彼らはアドバイスをスポンジのように吸収し、練習で力を示しているから起用している。日本代表としてピッチに立てる力がある」と高く評価した。  12年以来となるホームでの神戸撃破こそ逃したものの、若鹿の活躍は常勝軍団の未来を照らす明るい光となった。

 ◆染野 唯月(そめの・いつき)2001年(平13)9月12日生まれ、茨城県龍ケ崎市出身の18歳。鹿島つくばジュニアユースを経て、尚志では2年時に高校選手権で5得点を挙げ得点王。U―17~19日本代表。1メートル79、67キロ。利き足は右。

 ◆荒木 遼太郎(あらき・りょうたろう)2002年(平14)1月29日生まれ、熊本県山鹿市出身の18歳。熊本ジュニアユースから東福岡に進み、2年時に高校選手権出場。U―15~17、19日本代表。1メートル70、60キロ。利き足は右。

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