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FC東京ルーキー中村、22日札幌戦へ意気込み 無名の存在から躍進「目の前のことは全力でやってきた」

[ 2020年7月20日 17:45 ]

練習で汗を流すFC東京のDF中村帆高(C)F.C.TOKYO
Photo By 提供写真

 FC東京は20日、都内で非公開練習を行った。あさって22日にアウェーで札幌を対戦する。DF中村帆高(22)は「体の部分もそうだが頭の中も整ってきて、良い状況でサッカーができている。(札幌は)ボールを回すのがうまい。サイドの攻防が多くなると思うが、サイドバックが相手をシャットアウトしていい攻撃につなげられるかが大事」と意気込んだ。

 大卒ルーキーながら開幕スタメンを含め、今季リーグ戦では5試合中4試合に出場(うち先発3回)。日本代表と東京五輪代表を兼任する森保一監督(51)からも活躍に言及された。ただ本人は「自分も記事は見た。評価していただけているのは感謝しかないが、正直、五輪は意識していない。やるべきは五輪を見据えることではなくて、東京を勝たせるということ」と話した。

 実は中村は明大に在学時、プロは考えてなかったという。横浜の下部組織から日大藤沢高に進学したが、いわゆる“無名の存在”だった。明大に進んでからは「栗田監督に『(室屋)成だったらもっとオーバーラップしているぞ』とか、何かあると室屋さんの話を出されていた」と同大の先輩で日本代表のDF室屋成(26)と入寮当初から比べられたが、それでも自分がサッカーで生計を立てる姿は想像できなかった。「就活をして、大学4年の初めに内定をもらっていた。本当だったら住宅の販売をしていた」。それが今や首都クラブで欠かせない戦力となっている。

 「高校時代の無名だった頃から今を考えると、人生って何があるか分からないなというのが率直な意見。目の前のことには全力でやってきたつもり。それが道を開くきっかけになると、経歴で証明できたと思う」

 昨季はDF渡辺剛(23)がチャンスをつかみ取ってクラブでレギュラーとなると、世代別代表、そしてA代表まで上り詰めた。その再現はなるか。「両親が海のヨットが帆を高く掲げ、風を受けて進んで行くイメージでつけてくれた」という名前のとおり、プロという大海原を堂々とセーリングしていく。

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2020年7月20日のニュース