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川崎F・MF三笘薫 進化して“復帰”ドリブル武器に逆転代表へ

[ 2020年2月5日 08:30 ]

川崎Fの三笘薫
Photo By スポニチ

 【2020・J1 東京五輪世代注目の男(5)川崎F・MF三笘薫】板倉、三好、田中碧ら多くの川崎Fユース出身者に東京五輪出場の期待がかかる中、今季筑波大から新加入として“復帰”を果たしたMF三笘ももちろんその一人だ。

 「あのときはサッカーで食べていく自信がなかった」と、トップ昇格の話を蹴り、自らの意思で大学進学。だが、決して遠回りではなかった。「単位は落とさなかった」と勉学もおろそかにすることなく、4年後のプロ入りを見据え心身両面で足りないものを徹底的に追求。そして過去にはなかった自信と技術を身につけ、進化して舞い戻ってきた。

 武器は繊細なボールタッチと、躍動感のあるドリブル。中でも「今でも動画を見る」というメッシ、ネイマールを教材に身につけた緩急自在のドリブルは必見だ。三笘自身も「相手の逆を突くドリブルだったり、スルーパスだったりを見てもらいたい」と言う。背筋がピンと伸びたそのプレー姿は、エレガントという言葉がぴったりはまる。

 満を持して臨むプロ1年目。目指すは開幕スタメンと逆転での東京五輪切符だ。1月のU―23アジア選手権のメンバーから漏れ、自身も「ぎりぎり代表候補」と現在地を理解する。だが「オリンピックに出て金メダルに貢献するというのが一番の目標」と簡単に諦めるつもりもない。だからこそ「フロンターレでのこの半年が重要」。川崎Fで開幕から結果を残し、世代最激戦区となる五輪の2列目の扉をこじ開ける。

 ◆三笘 薫(みとま・かおる)1997年(平9)5月20日生まれ、神奈川県川崎市出身の22歳。6歳でさぎぬまSCでサッカーを始め、小3で川崎Fの下部組織入り。ユースまでプレーし、筑波大に進学。17~19年と3年連続で関東大学1部リーグのベストイレブンに選出された。17年から川崎Fの特別指定選手となり、昨年9月8日のルヴァン杯・名古屋戦でトップデビュー。今季、正式に新加入選手となった。1メートル78、72キロ。利き足は右。

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2020年2月5日のニュース