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神戸イニエスタ、ビジャ花道&初タイトル王手導いた「大事なゴールだった」

[ 2019年12月22日 05:30 ]

第99回全日本天皇杯サッカー選手権準決勝   神戸3-1清水 ( 2019年12月21日    ノエスタ )

前半、先制点を決め喜ぶ神戸・イニエスタ(中央)
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 約1カ月間のブランクも、魔法使いには関係なかった。0―0の前半13分。右サイドでパスを受けた神戸のイニエスタは上半身だけで相手マークをずらし、左足を振り抜いた。「低い弾道で、力強いシュートが打てた。有利に進める大事なゴールだった」。狙い澄ました一撃はニアサイドを突き破った。2―1の後半24分には絶妙な縦パスで、FW古橋のダメ押し点をアシスト。11月23日のC大阪戦以来の出場だったが、ピッチ上での存在感は際立っていた。

 負けられない理由があった。スペイン代表やバルセロナで盟友だったFWビジャが、今季限りで現役引退。だが、この試合はコンディション不良でベンチ外となった。チーム内では「ビジャに天皇杯タイトルを掲げさせる」ことが共通目標となっており、この試合をラストマッチにするわけにはいかない。ビジャが元日のピッチに立てるかどうかは不透明だが、イニエスタは「その舞台に立ち、一緒に戦えることを願っている」と口にした。

 クラブにとって初の決勝進出で、初タイトルにも王手をかけた。10年W杯南アフリカ大会、自らのゴールでスペイン代表を初優勝に導いた名手は自信を見せる。「決勝戦も難しい試合になるのは間違いないが、初タイトルが懸かるその場にいることはモチベーションだ」。新たな歴史の扉を開く準備はできている。 

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