×

カズ、新国立に大興奮 懐かし代表ユニでシザース披露「再びサッカーの聖地に」

[ 2019年12月22日 05:30 ]

新国立競技場オープニングイベント ( 2019年12月21日 )

リフティングするカズ
Photo By スポニチ

 最初の一歩は右足からだった。背中の11番をスポットライトが照らす。カズが初めて新国立の芝に足を踏み入れた。青いユニホームは「90年代の日本代表をミックスして作ってもらいました」。1人で縦横無尽にドリブル。その勇姿に、新旧の国立がシンクロする。代名詞のシザースを披露すると、約6万人の観衆がどよめいた。

 「大変、興奮しています。自分にとっても大切な場所。新国立のピッチに立てることを誇りに思います。新しい歴史をつくっていきましょう!」。最後はサイン入りボールを観客席に蹴り込んだ。

 カズにとっても国立は特別だ。日本代表で22戦29点、J1の30戦20点はいずれも歴代最多。「Jの開幕戦も、W杯予選も、国内全てのタイトルも国立でした」。社会現象にもなった98年W杯フランス大会でのメンバー落ちの悲劇。数年後、カズから岡田武史氏に歩み寄り、あの悲劇以来初めてのあいさつを交わしたのも国立だった。

 来年2月には53歳になる。口癖は「選手のまま、カズのまま死にたい」。新装された国立の元年となる来季、13年ぶりにJ1に復帰するのも運命的だ。カズは言った。「再びサッカーの聖地にしたい」。生まれ変わった聖地でも華麗なダンスを予感させるキングの降臨となった。

続きを表示

2019年12月22日のニュース