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浦和、3発逆転8強!“ACL男”興梠が怒涛のヘッド2発「サッカーに不可能はない」

[ 2019年6月27日 05:30 ]

ACL 決勝T1回戦・第2戦   浦和3―0蔚山 ( 2019年6月26日    蔚山文殊 )

後半、2点目のゴールを決め、杉本(左)と喜ぶ浦和・興梠(共同)
Photo By 共同

 2大会ぶりVを狙う浦和がアウェー蔚山戦に3―0と快勝。2戦合計4―2とし、逆転で8強進出を決めた。FW興梠慎三(32)が前半41分と後半35分、いずれもヘディングで決め、ACLの日本人最多得点記録を23点に伸ばした。後半42分にはMFエヴェルトン(26)が3点目を決めた。準々決勝の第1戦は8月下旬に行われる。

 降りしきる雨を興梠が切り裂いた。前半41分、宇賀神の右クロスにヘッドで合わせ、ネットを揺らす。「サッカーに不可能はない。ニアに入るふりをして(相手マークを)外せた」。ホームの第1戦を1―2で落とし、逆転突破には2点差以上の勝利が絶対。喉から手が出るほど欲しかった先制点を奪った。

 「怒り」が原動力だった。きっかけは前日会見で出た敵将・金度勲(キムドフン)監督の一言だ。「浦和には警戒する選手はいないと。それを耳にして“ふざけんなっ”と火が付きました。相手の敗因はその一言です」。試合中、相手選手の肘を顔面に受け口の中が傷だらけに。それでも敵将への怒りが興梠を突き動かした。

 逆転の浦和だ。優勝した17年も決勝Tは逆転の連続だった。済州には0―2から、川崎Fには1―3から第2戦で逆転した。いずれも興梠のゴールが口火を切った。今回は敵地だが、同じパターン。過去、ACL決勝Tのアウェーは1勝4敗5分けの鬼門だったが、浦和には逆転の方程式があった。

 後半21分に杉本を投入、同30分には4バック布陣に移行した。大槻監督は「攻撃の種類を変えてプレッシャーをかけたかった。システム変更は選手も共有していた」と言う。興梠が決めた2点目のヘッドはその直後に生まれ、ACLの日本人最多得点記録も更新した。敵地でも圧倒的な勝負強さを見せた逆転突破。2大会ぶりVへ、赤い悪魔が加速した。

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2019年6月27日のニュース