ハリル監督「コミュニケーション不足」に陥った2つの要因 仏語、コーチとの関係

[ 2018年4月10日 08:40 ]

日本代表監督を解任されたハリルホジッチ監督
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 【記者の目】 田嶋会長はハリルホジッチ監督の解任理由に「コミュニケーション不足」「信頼関係の喪失」を挙げた。最大の要因は指揮官が第一言語のセルビア語ではなく、フランス語を使ったことだろう。語彙(ごい)に乏しく、フランス人コーチから「子供のような話し方」と陰でからかわれていた。選手との話し合いでも細かいニュアンスが伝わらないことはあったという。本人がフランス語を熱望したとはいえ、無理にでも第一言語を使わせるべきだった。

 第2の要因には信頼の置けるコーチがいなかったことが挙がる。ボヌベー・コーチはトルコ1部トラブゾンスポルでハリルホジッチ監督と共に働いたが、期間は半年弱。立ち回りはうまいが、顔色をうかがい真正面から意見をぶつけるタイプではなかった。選手との橋渡しとして期待された手倉森コーチも反りが合わなかった。

 2つの要因に指揮官の高圧的な姿勢が絡み、選手との距離は開いていった。日本協会が引き分け以下で解任する方針を固めていた16年10月のアジア最終予選イラク戦は終了間際の得点で勝利。W杯出場を決めた昨年8月のオーストラリア戦など大一番で白星を重ねたことで、空中分解寸前のチームの内情はあいまいにされてきた。

 田嶋会長の「勝った負けただけで監督を更迭するわけではない」との言葉を借りれば、監督交代のタイミングは何度もあった。W杯開幕まで新体制の準備期間は短い。コミュニケーション不足解消の有効な手を打てないまま、ハリルホジッチ監督をW杯イヤーまで引っ張った日本協会の責任は重い。 (サッカー担当キャップ・木本 新也)

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