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今野が“つぶし屋”UAE・アフロ司令塔封じへサイドハーフ起用

[ 2017年3月23日 05:30 ]

W杯アジア最終予選   日本―UAE ( 2017年3月23日    アルアイン )

リラックスした表情でボールを追う今野(右手前)
Photo By スポニチ

 日本代表は23日(日本時間24日午前0時30分)、W杯アジア最終予選でUAEと対戦する。6大会連続のW杯出場に向けた大一番で、バヒド・ハリルホジッチ監督(64)は基本布陣の4―2―3―1ではなく、4―3―3を採用する方針であることが判明。相手司令塔MFオマル・アブドゥルラフマン(25=アルアイン)を封じるため、ボール奪取能力の高いMF今野泰幸(34=G大阪)を左インサイドハーフに抜てきする。

 核心を突く質問を、ハリルホジッチ監督ははぐらかした。UAE戦に向けた22日の公式会見。右膝痛で離脱した長谷部の代役を問われると「長谷部の不在は不利になると思うが、仲間全員で穴を埋めようとしている。試合でキャプテンマークを巻くのは1人だが、チームには2、3人のキャプテンがいると思っている」とボランチのポジションではなく、主将の話に論点をすり替えた。

 口を割れない理由があった。非公開で行われた21日のゲーム形式。主力組のシステムは慣れ親しんだ4―2―3―1ではなく、4―3―3だった。国内組で臨んだ15年8月5日の東アジア杯・韓国戦で1度だけ採用したが、欧州組を加えたベストメンバーでは初の試み。中盤には山口をアンカーにして、インサイドハーフは右に香川、左には約2年ぶりに代表復帰した今野を抜てきした。

 目的は相手の司令塔O・アブドゥルラフマン封じだ。日本はアフロがトレードマークのレフティーに昨年9月1日の対戦でも苦しめられた。右MFに入る可能性が高いキーマンに対峙(たいじ)する位置にボール奪取能力の高い今野を配置してパスの供給源を断つ狙いがある。今野は「初代表のような気持ち。W杯に行けるかどうかの大事な試合。持ち味を出して少しでも貢献したい」と力を込めた。

 公開された20日の戦術練習では大迫、岡崎を2トップに配置する布陣を試していたが、相手を欺くための情報操作だった可能性が高い。指揮官は「日本もUAEも勝ちたいのは同じ。簡単な仕事ではないが、勝つために来た」と必勝を期した。昨年9月6日のタイ戦(バンコク)では浅野を先発に抜てきし、同10月11日オーストラリア戦(メルボルン)では本田を1トップで起用。白星奪取へ向け、敵地で三たび奇策を繰り出す。

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