×

塩谷“V弾演出”広島 3度目のACL挑戦で初の決勝T進出

[ 2014年4月24日 05:30 ]

クラブ初の決勝トーナメント進出を決め、喜ぶ山岸(16)、塩谷(33)ら広島イレブン

ACL1次リーグF組 広島1―0セントラルコースト

(4月23日 Eスタ)
 3度目の正直だ。敵地でセントラルコーストに敗れた広島がホームで雪辱するとともに10年と13年に達成できなかった1次リーグ突破を決めた。

 後半27分、ペナルティーエリア外で得たFKを日本代表候補に選ばれたDF塩谷が蹴り、MF山岸が右足でコースを変える決勝弾。ヒーローは「決勝点になっちゃいました?」と照れ笑いしつつ「瞬間的にコースが外れていると分かって触らなきゃと思った。本能です。でも誰が決めたとかではなくてチームとして大事な試合に勝てたのが成長の証」と胸を張った。

 スタジアムの電光掲示に得点者として記されていた決勝アシストの塩谷は「ミスキック。山さんに感謝です」と“幻のゴール”にも笑顔。クラブ初の決勝トーナメントにも「ぎりぎり突破できただけ。まだまだ甘い」とさらなる成長を誓った。

 森保監督の確固たる信念が呼び込んだ勝利でもあった。大一番にもかかわらず「いてくれるだけで心強いし、なくてはならない存在」と認めるエースFW佐藤のベンチ外を決断。中2日の過密日程に「フレッシュな選手を使おう」と前日の練習後に一度は決めながら、メンバー表の提出ぎりぎりまで悩んだ。それでも「誰が出ても戦えると自信を持ってもらいたかったし、信じてやってきたことを貫いた。頼り切っていた存在がいなくてもやれたのは大きな自信になった」と大きな収穫を手にした。大胆采配で結果を残した名将は「クラブの新しい歴史をつかみ取れて良かった」と安ど感もにじませた。たくましさを増し、アジアの頂点へと続く未知の扉を開いたJ王者の挑戦は、まだまだ続く。

続きを表示

この記事のフォト

2014年4月24日のニュース