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チェルシー“傷だらけドロー”決勝進出へ価値ある奮戦

[ 2014年4月24日 05:30 ]

Aマドリード戦で指示を出すチェルシーのモウリーニョ監督

 欧州CLは22日に準決勝第1戦の1試合が行われ、2季ぶりの優勝を目指すチェルシーは敵地でアトレチコ・マドリードと0―0で引き分けた。ジョゼ・モウリーニョ監督(51)の守備的戦術が的中して劣勢でも失点を許さなかったが、主力に負傷者と警告累積の出場停止が続出してホームの第2戦(30日)に不安を残した。一方のAマドリードはスペイン代表FWジエゴ・コスタ(25)らが不発に終わった。

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 敵地でのスコアレスドローは、知将にとって納得の結果だった。ポルト、インテル・ミラノに続く自身3度目の欧州CL制覇を狙うモウリーニョ監督は「最初は誰も0―0は考えなかったと思うが、安全に戦い失点しないことが重要な展開になった。この結果でホーム第2戦で勝負を懸けることができる」と語った。

 ブラジル代表DFダビド・ルイスを中盤の底に置くトリプルボランチの布陣に守備重視の姿勢が表れていた。「選手にあまりボールを持つなと指示しつつ良い守備ができた」と振り返ったように、FWフェルナンド・トレースを除く10人で引いて守り、シュート数で5―26という劣勢でも決定機は許さなかった。一方で計算外もあった。前半にGKツェフが右肩を脱臼して今季絶望となり、主将のDFテリーは後半に左足首を負傷して第2戦は欠場の見込み。さらにMFランパードとMFミケルが警告累積で第2戦は出場停止になった。

 現在2位の国内リーグでは、27日に勝ち点5差で追う首位リバプールとの天王山を迎えるが「私の優先事項はCLだ」とリーグ優勝より欧州制覇に力を注ぐ考えを示した。パリSGとの準々決勝ではアウェー第1戦を2点差で敗れながら、ホームの第2戦で逆転突破。「選手4人を失ったが、戦うさ」と不敵に言い放った指揮官は、主力不在、過密日程という逆境をはね返す秘策を考えているはずだ。

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