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「もう一度、世界の舞台へ」安田理大 新天地で誓う代表復帰

[ 2014年2月27日 08:11 ]

2011年6月、日本代表の練習で、ザッケローニ監督(左)の前でドリブルするDF安田理大

14年J1注目株 鳥栖 DF安田理大

 日の丸を背負い、世界の舞台に立った男には覚悟の移籍だった。「鳥栖は軍隊のような練習をすると聞いていたが、自分を鍛え直すにはベストの環境と思った」。DF安田理大(26)は再び輝きを取り戻すために新天地を選んだ。桜の名所でもある標高133メートルの鳥栖市・朝日山を駆け上る持久走は選手が“地獄のランニング”と恐れる特訓。290段の険しい石段を含めた登山道10往復に安田も挑んだ。

 G大阪時代は2度の天皇杯に輝き、08年は北京五輪出場。11年にオランダのフィテッセ入りして活躍したが、出場機会が減った13年オフに退団。同9月に磐田に移籍。約3年ぶりにJリーグに戻った。

 「磐田では7試合に出ただけで、物足りなかった。今年は1年を通して試合に出て、ザッケローニ監督(日本代表)の目に映りたい」

 移籍の決断を後押ししたのは尹晶煥(ユンジョンファン)監督からの直接の電話だった。指揮官は「欧州での経験や代表での経験を鳥栖で生かしてほしい」と安田を口説いた。鳥栖は参入1年目の12年に5位と健闘したが、13年はリーグワースト2位の63失点で12位に低迷。今季は守備の立て直しが最大の課題だった。左サイドバックの安田の加入で守りの不安は減り、昨季左サイドバックに下がることが多かったW杯韓国代表の金(キム)民友(ミヌ)が左MFに戻れば攻撃力アップにつながる。

 「もう一度、日本代表に選ばれ、世界の舞台に立ちたい。鳥栖がビッグクラブになるために力を出し切り、西からサッカー界を盛り上げたい」と安田は力を込めた。自らの再生と鳥栖の上位定着にフル回転を誓う。

 ◇安田 理大(やすだ・みちひろ)1987年(昭62)12月20日生まれの26歳。大阪府出身。G大阪ユースから06年トップ昇格。11年からオランダのフィテッセで3季プレー。昨年9月に磐田に移籍しJリーグ復帰。J1通算成績は6年で118試合1得点。各年代の代表を経験し08年U―23日本代表として北京五輪出場。同年東アジア選手権で日本代表。国際Aマッチ7試合出場1得点。東京VのMF安田晃大は実弟。1メートル73、75キロ。

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2014年2月27日のニュース