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フランス欧州初“革命”第1戦0―2から3発逆転W杯

[ 2013年11月21日 05:30 ]

ウクライナ戦の勝利を喜ぶフランスのデシャン監督(前列右)とリベリ(同左)

W杯欧州予選PO フランス3―0ウクライナ

(11月19日)
 14年W杯ブラジル大会の欧州予選プレーオフ第2戦が19日に各地で行われ、第1戦に0―2で敗れたフランスが、ホームでウクライナに3―0で快勝。2戦合計3―2と大逆転で5大会連続の本大会出場を決めた。ポルトガルはFWクリスティアーノ・ロナウド(28=Rマドリード)の3得点などで3―2でスウェーデンを下し、2戦合計4―2で4大会連続のW杯切符を獲得。またクロアチアとギリシャもブラジル行きを決めた。21日で全32代表が出そろう。

 98年に自国でW杯初優勝を決めたような歓喜だった。フランスが欧州予選プレーオフ(98年大会から現行方式)で史上初となる第1戦0―2からの大逆転を達成。ブラジル行きを告げる笛が鳴ると、イレブンはデシャン監督を胴上げし、さらに8万人の大観衆と国歌をアカペラで大合唱した。

 「選手が悪い結果をひっくり返してくれた。満足している」というデシャン監督の思い切った選手起用が的中した。第1戦から、退場したDFコシールニー、精彩を欠いたDFアビダル、不発のFWジルー、MFナスリら5人を入れ替えた。代わって先発した選手が3得点。前半22分のFKから、こぼれ球をDFサコが押し込むと、同33分にFWベンゼマが追加点。後半27分にCKの流れから、またもサコが“W杯決定弾”を決めた。20歳DFバランとの若い新センターバックコンビで完封にも貢献した23歳のサコは「歴史をつくった」と胸を張った。

 逆転の理由は団結だった。10年W杯は選手が練習ボイコットという前代未聞の騒動を起こし、昨年の欧州選手権は選手同士が衝突するなど内紛が“お家芸”だった。しかし今回は、昨年就任したデシャン監督に規律を植え付けられたイレブンが敗退危機にまとまった。MFリベリは「大人としてみんなで話し合った」と選手ミーティングで結束したことを明かした。

 「ブラジル行きは極めて重要。フランスのサッカー全体にとって良かった」と喜んだデシャン監督は16年までの契約延長が決定。98年に主将としてW杯を制した指揮官の下、“奇跡”を起こしたフランスがブラジルで2度目の世界一を目指す。

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2013年11月21日のニュース