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城氏が分析 “進化”の理由は球の奪い所統一&スタメン固定廃止

[ 2013年11月21日 10:27 ]

<ベルギー・日本>前半、本田(左)にパスを出す山口

国際親善試合 日本3―2ベルギー

(11月19日 ブリュッセル)
 オランダと2―2で引き分けたのに続き、FIFAランク5位のベルギーに3―2で勝利。日本代表は何が良くなり、何が課題として残ったのか、元日本代表FW城彰二氏(スポニチ本紙評論家)が鋭く分析した。

 日本代表の勝因は2つある。1つはコンセプトがはっきりし、前からしっかりプレッシャーをかけて中盤でボールを奪えたので、試合を支配できた。そのためセカンドボールを拾うことができたし「前へ」の意識も出ていた。もう1つはスタメンをいじったことでチームが活性化し、選手のモチベーションが上がった。10月の東欧遠征まではほぼ固定。控え選手から「どうせ出られないし」という声も聞こえ、くさってモチベーションは低かった。オランダ戦でミスした内田も控えに回され、危機感を持ったはずだし、効果は大きい。

 新戦力の山口は効いていた。セカンドボールをよく拾っていたし、ピンチの芽を摘んでゲームを支配する原動力になっていた。1トップのポジション争いも面白い。大迫がオランダ戦で1得点1アシストすれば、今度は柿谷が1得点1アシスト。この2人に絞られたのは間違いないが、私は大迫の方が一歩リードしていると思う。オランダ戦の本田のゴールへのパスなど周りをうまく使える。柿谷も結果を出した自信から成長するはずで、本大会まで注目だ。

 ただ、世界トップクラスの強豪と戦って得たものも大きいが、課題も残っている。特に相手のカウンターとセットプレーの対処はまだまだだ。この展開ならしっかり守って3―1で終わらないといけない。来年は実戦が少ないし、選手個々が自分の足りないところを自覚して、自分のチームで身につけていってほしい。

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2013年11月21日のニュース