×

なでしこ痛っ!沢 合宿辞退…右ふくらはぎ肉離れ全治3週間

[ 2012年2月9日 06:00 ]

帰国した沢だったが肉離れが判明した

 日本サッカー協会は8日、INAC神戸のMF沢穂希(33)が10日から和歌山県内で始まるなでしこジャパンの候補合宿(U―20代表などとの合同合宿は9日開始)を辞退すると発表した。スペイン遠征中の2日に行われたスペイン女子1部バルセロナとの慈善試合で右ふくらはぎを痛めた沢はこの日、帰国。神戸市内の病院で精密検査を受けた結果「右腓腹(ひふく)筋内側上部肉離れ」で全治3週間と診断された。29日開幕の国際親善大会アルガルベ杯(ポルトガル)出場も微妙となった。

 五輪イヤーの最初の合宿に、エースが参加できなくなった。沢はこの日、スペインから関西国際空港に帰国。足取りも確かで、大きな荷物を押しながら「大丈夫。軽いと思う。(合宿には)うーん、行く、行く」と軽症を強調した。しかし、神戸市内の病院で受けた精密検査で、右腓腹筋内側上部肉離れが判明。全治3週間と診断され、代表合宿辞退が決まった。

 異変が起きたのは2日のバルセロナ戦前のウオームアップ中。沢は右ふくらはぎに違和感を覚えた。しかし、そのまま強行出場。前半で退いたものの、硬いピッチや寒さも影響し悪化させたとみられる。痛みが治まったことから、その後バルセロナでは病院には行かず、アイシングなどの治療を続けながら別メニューで調整していた。沢自身も周囲も軽症と見ていたが、予想以上の重症だった。

 昨夏のW杯ドイツ大会優勝後、沢は女子サッカーの発展のために身を削って活動した。取材対応やテレビ出演などでオフが取れないまま、元日の全日本選手権決勝まで走り続けた。1月23日に室内で始動したが、その後は自主トレで調整。渡欧後に現地で行った練習は2回のみ。ほぼぶっつけ本番で試合に臨んでいた。疲労の蓄積や調整不足なども負傷の一因となった可能性がある。

 回復次第だが、29日開幕のアルガルベ杯出場も微妙。アルガルベ杯は強豪12カ国が参加する国際大会で、3月5日にはW杯決勝で対戦した米国と再戦する。ロンドン五輪の前哨戦ともいえる重要な大会に大黒柱が不在となれば、金メダルを目指すなでしこジャパンにとって大きな痛手だ。

続きを表示

2012年2月9日のニュース