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仙台“酷暑試合”も勝つ!照明間に合わずデーゲーム増…

[ 2011年4月16日 06:00 ]

<仙台練習>「共にがんばろう仙台」の横断幕が張られたグランドで練習する梁(奥左)と関口

 Jリーグは15日、東日本大震災のために延期した3月12日から4月17日までのJ1の第2~6節、J2の第2~7節の代替スケジュールと、6月の試合開始時間の変更を発表した。本拠地のユアテックスタジアム仙台が被災した仙台は、6月15、22日と7月2日のホーム3試合の試合開始時間が午後7時から午後2時に変更。酷暑の中での試合となるが、手倉森誠監督(43)は逆境に負けないことを誓った。

【J1、 J2試合日程&結果】

 被災した仙台がさらにハンデを負った。ユアスタの照明の復旧が7月中旬以降となることから、ホームで行われる6月15日のG大阪戦、同22日の甲府戦、7月2日の名古屋戦の3試合が、アウェーチームの了承を得て午後2時開始となることが決定。また、7月13日の清水戦、同23日の大宮戦は開始時間未定で、照明の復旧が遅れれば同様にデーゲームとなる。Jリーグは暑さを考慮して夏場はナイターで全試合を開催していたが、仙台のホームゲームだけが“灼熱(しゃくねつ)地獄”となる。

 他のチームに比べてスタミナの消耗が激しくなるが、選手たちは意に介していない。この日、さいたま市内で練習を行った沖縄出身のFW赤嶺は「気持ちで走るしかない。多少の温度の変化があっても言い訳はできない」と気合十分だった。手倉森監督は暑さ対策として「チームで代わりばんこでやるしかない」と試合ごとの先発入れ替えを示唆した。昨年8月7日の横浜戦ではDF朴柱成(パク・チュソン)が熱中症で倒れているだけに「大事になるのは食事と睡眠」と準備はできている。栄養士と相談しながら熱中症に効果のある塩分を多く取れる食事のメニューを考え、選手に徹底させる。

 16日の大宮との練習試合について、指揮官は「暑くなってほしい」と笑い飛ばした。そして「この時期に暑いところでキャンプできたのはよかった」とあくまでも前向きだった。地元の宮城県、そして東北地方には、もっと苦しい避難生活を強いられている被災者がたくさんいる。「命を落としたり、財産をなくした人のことを考えれば、やらなければいけないし、やれるだろう」。被災者のためにも、仙台は負けない。

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2011年4月16日のニュース