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鹿島が無期限解散 余震と放射能漏れで方針転換

[ 2011年3月16日 06:00 ]

宙吊りになっている鹿島カシマスタジアムのスピーカー(鹿島アントラーズ提供)

 東日本大震災の影響で、鹿島が無期限のチーム解散に追い込まれた。

 被災からの復興のメドが立たない状況に加え、福島第1原発のトラブルによる放射性物質の飛散もあり、当面の間、活動を休止することを15日に決定。井畑滋社長(59)は選手、スタッフに安全な場所への避難を指示し、4月上旬の試合再開は極めて厳しいとの見解を示した。

 東京都文京区のJFAハウスで開催されたJ1、J2臨時実行委員会に出席した鹿島の井畑社長は険しい表情で口を開いた。「鹿嶋市内は断水が続き精神的負担は大きい。選手は放射能の問題にも非常に敏感になっている。不安、精神的ダメージが大きいのでチームを解散して、安全な場所に行くように指示を出した」。チームは午前のミーティングを最後に一時解散。オリヴェイラ監督をはじめとする外国人は帰国の途に就き、選手の多くは鹿嶋市を離れた。

 被災後、鹿嶋市内の広域で断水が続く中、チームは14日に練習を再開。当初は15日も練習を行う予定だったが、頻発する余震と、福島第1原発の相次ぐトラブルを受けて方針を転換した。原発のある福島県双葉郡から鹿嶋市の距離は約200キロ。放射性物質が飛散していることもあり、チームは期限を設けない当面の活動休止を決定した。

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