×

前田の相棒に名乗り!磐田ルーキー金園が2戦連発

[ 2011年2月13日 11:43 ]

<磐田・清水>前半3分、先制弾を決めた磐田FW金園

 雪の降る鹿児島で12日に行われた静岡ダービーの今季初戦(練習試合)は2―2で引き分けた。磐田は新人FW金園英学(22)がJクラブ相手にプロ入り初ゴール。8日の東海学園戦に続く2戦連発で、日本代表FW前田遼一(29)らがしのぎを削る2トップ争いに名乗りを上げた。

 鹿児島ではまれな横殴りの雪の中、ルーキーが寒さを吹き飛ばした。前半3分、MF菅沼からのスルーパスに反応すると、DFラインの裏に抜け出し、右足を振り抜いた。「あのコースに打てば入るだろと思って、思い切って打ちました。Jリーグのチーム相手に得点を決められたのは良かった」。東海学園大戦に続く2試合連続、Jクラブ相手の今季初得点を振り返った。

 居残り練習が実を結んだ。前日11日の2部練習後、一部の選手が森下仁コーチの指導でシュート練習を行った。金園も参加しており、「(森下)仁志さんとボールをもらう動きの練習していた形が出ましたね」。“予習”したものをすぐに結果として出す吸収力の高さを披露。アシストした菅沼も「自分でもシュートを打てたが、いい動き出しをしていた」と、後輩をほめた。

 それでも満足はしていない。その後は決定機を作り出せず、チームは引き分けたものの、一度は逆転を許した。「今までは大学生が相手だったが、清水はフィジカルやうまさが違った。守備もきつかったし。90分間できるフィジカルができていないと感じました」。定位置奪取へやるべきことはまだまだある。

 しかしこれで、前田の相方争いはおもしろくなってきた。柳下監督は「試合に絡んでもらわないと困る選手」と金園を評価しているが、状態が良ければFWジウシーニョの決定力は魅力的。FW荒田もこの日、1ゴール。U―22日本代表中東遠征中の山崎も14日には帰ってくる。金園は「次の試合に出られるかはまだ分からないし、危機感をもってやっていきたい」。開幕先発を射止めるのは誰か?混とんとしているが、背番号17が台風の目となっていることは間違いない。

 ◆金園 英学(かなぞの・ひでたか)1988年(昭63)9月1日、大阪府生まれの22歳。立正大湘南高時代の05年、全国高校選手権16強。その後、関大へ進学。09、10年と関西学生リーグ得点王になり今季磐田入り。1メートル84、75キロ。

続きを表示

2011年2月13日のニュース