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大宮 安英学、44年ぶり見据えJ復帰

[ 2010年1月19日 16:44 ]

 サッカーの北朝鮮代表として44年ぶりのワールドカップ(W杯)出場に貢献した在日選手のMF安英学(アン・ヨンハク、31)が、W杯を見据えて韓国Kリーグの水原からJ1大宮に移籍した。「またJリーグでプレーしたいと思っていた。大宮を盛り上げられるよう精いっぱい頑張りたい」と、精悍な表情で語った。

 岡山県倉敷市出身で、幼少のころに東京へ移り住んだ。2002年から4年間はJリーグの新潟、名古屋でプレーしており、日本復帰は5季ぶり。北朝鮮代表の同僚、FW鄭大世(チョン・テセ、川崎)には移籍が決まるとすぐに「(Jリーグで)一緒にやることになった。お手柔らかに」とメールを送り、健闘を誓い合った。
 韓国では北朝鮮代表選手として常に注目にさらされたが、誠実な人柄で地元報道陣やサポーターからも愛された。07年には試合中に腎臓を損傷する重傷を負ったが、見事に復活。水原では車範根(チャ・ボンクン)監督のチーム構想から外れ、出場機会が減ったこともあり、約5カ月後のW杯をにらんで日本復帰を決断した。
 19日には早速、トルコで行われている代表合宿合流のため日本を出発。本大会の1次リーグはブラジル、コートジボワール、ポルトガルと同組に入った。日本や韓国に比べ、世界的強豪ばかりの苦しい組に入ったが「親善試合でも対戦できないような強い国ばかり。楽しみ」と、対戦を待ち望んでいる。

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2010年1月19日のニュース