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「100%ファウル」も…長谷部判定負け

[ 2009年12月10日 06:00 ]

<ボルフスブルク・マンチェスターU>マンチェスターUのスコールズ(左)と競り合う長谷部誠

 欧州チャンピオンズリーグは8日に1次リーグ最終戦8試合を行い、B組のボルフスブルクはマンチェスターUに敗れて3位に終わり、欧州リーグ(旧UEFA杯)に回った。日本代表MF長谷部誠(25)は積極的な攻撃参加で奮闘したが、前半13分にペナルティーエリア内で倒されたプレーでPKを取ってもらえず、後半27分に交代した後に決勝点を奪われた。バイエルンM、Rマドリード、ACミランなどが決勝トーナメント進出を決めた。

【欧州CL1次リーグB組


 奮闘も及ばなかった。前節まで3位のCSKAモスクワの結果にかかわらず、勝てば決勝トーナメント進出が決まる一戦。マンチェスターUの10本を上回る20本のシュートを放ったが、決定力の差が明暗を分けた。欧州CLで5試合連続の先発出場となった長谷部は「決めるところで決めなかったり、今季の悪いところが出た」と悔やんだ。

 勝機はあった。マンチェスターUはトップ登録の主力級14人を故障などで欠く異常事態で、4―4―2ではなく、3―5―2の急造布陣。3バックのうち正規のDFはエブラのみという状況だった。右MFの長谷部は積極的に攻め込み、0―0の前半13分にドリブル突破からペナルティーエリア内で倒された。長谷部は「あれは100%ファウル」と訴え、敵将のファーガソン監督も「PKのように見えた」と認めたが、主審の笛は鳴らなかった。PKを得て先制していれば有利な試合運びができただけに、悔やまれる判定だった。

 長谷部は前半42分にミドルシュートを放ち、後半26分にはFWグラフィッチに好パスを送ったが、いずれもGKの好守に阻まれた。そして、ベンチに下がってから相手に決勝点を奪われた。「主導権を握れたが、ああいう勝負強さはマンUらしさなのかな」。大幅戦力ダウンでも勝利をもぎ取るマンUの強さに脱帽した。

 アーセナルの稲本(現レンヌ)、セルティックの中村(現エスパニョール)に続く、日本人3人目の欧州CL16強入りはならなかったが、初の大舞台で得たものは多い。「マンU相手でも、そんなに差は感じなかった。正直やれると思った。もっとこういう舞台でやりたいという悔しさは残るが、個人的には手応えがあった」と振り返った。今季いっぱいで契約は切れるが「今度は決勝トーナメント(の舞台)に立ちたい」と、残留してのリベンジへと気持ちを強めていた。

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2009年12月10日のニュース