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医師の意見に反し…「サッカー選手の予防接種優先順位低い」

[ 2009年10月29日 08:11 ]

 サッカー・イタリア代表の専属医師でスポーツ医師協会会長のカステラッチ氏は、ファツィオ福祉・保健・労働副大臣に書簡を送り、イタリアで現在、医療関係者などに限られている新型インフルエンザ予防接種をサッカー選手にも行うよう要請した。28日付のコリエレ・デラ・セラ紙が伝えた。

 カステラッチ氏は「多くの選手がインフルエンザにかかれば試合ができなくなり、社会的影響が出る」と主張したが、副大臣は「サッカー選手は接種の優先順位が高い職業に入っていない」と拒否した。
 同国オリンピック委員会のペトルッチ会長も来年2月のバンクーバー冬季五輪に出場予定のイタリア人選手約150人への接種を要請したが同様に拒否された。
 イタリアは欧州で最もサッカーが盛んな国の一つで、カステラッチ氏はプロサッカーリーグ、セリエAなどの試合が中止となれば、ファンが騒ぐなど社会的影響が出ることを指摘したとみられる。
 イタリアでは医療関係者のほか警察官、消防士らを優先して予防接種をしており、一般の市民への接種はまだ始まっていない。(共同)

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2009年10月29日のニュース