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クロスから5発!“日本の形”が見えてきた

[ 2009年10月15日 06:00 ]

<日本・トーゴ>前半、相手DFをかわしてクロスを出す徳永悠平(左)

 【日本5―0トーゴ】岡田ジャパンの“新クロス”がようやく結果につながった。すべてクロスから5ゴールを量産。「今回から最後のゴール前の迫力を出すために、0コンマ何秒かの感じ方に取り組んでいる。まだモノにはなっていないが、徐々に形になってきた」。試合後の会見に臨んだ岡田監督は手応えを口にした。

 前半5分の岡崎の先制ゴールは左サイドの遠藤からの鋭いクロスから生まれた。その3分後の岡崎の2点目も右サイドの中村憲のクロス。同11分の森本の初ゴールも「1本のパスで狙っていた」という左サイドの長友のクロスからと、サイドからの絶妙なクロスが日本のゴールラッシュを呼んだ。「きょうの相手はね…。これを強い相手にどれだけできるか、それは僕らの努力次第」。長友はトーゴが“2軍”であったことを嘆いたが、狙いを体感できたことはチーム全体にとって大きな収穫だった。

 今合宿で岡田監督が求めてきたのは、クロスが通った瞬間にゴールが生まれるような形。FW陣には今まで以上のスピードでゴール前に飛び込むことを求め、クロスを出すMFやサイドバックには顔を上げずに“ノールッククロス”を蹴ることを何度も繰り返した。9月のオランダ戦でのオランダ代表と日本のクロスを比較したビデオを見せて、選手たちにイメージを植え付け、結果につなげた。

 アフリカ対策としてフィジカルの強さを買われ、右サイドバックで初先発した徳永は、前半4分にドリブル突破からのクロスで見せ場をつくり「岡崎は動き出しがいいし、分かりやすかった」と前線との呼吸を感じ取った。世界に近づくための第一歩と位置づけた今回の3試合で形が見え始めた速いクロスからの攻撃。「あと8カ月、こっからが勝負だと思った」と岡田監督。さらに精度を高めることが、W杯4強への扉をこじ開けることにつながる。

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2009年10月15日のニュース