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裏目に出た岡田指令…俊輔右足痛再発

[ 2008年6月13日 06:00 ]

今野(左)らがシュート練習する横で、ストレッチする中村

 岡田監督の方針は「裏目」に出た。日本代表は12日、14日のタイ戦に向けて非公開練習を行った。練習では紅白戦(7分×3本)を実施。指揮官は、右足首痛を抱えて別メニュー調整が続いていたMF中村俊輔(29)を強行参加させたが、2本14分の出場後に再び痛みを訴えるアクシデント。回復してきたエースの右足首痛が再発し、タイ戦の出場が再び不透明になってきた。

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 天才レフティーの右足首痛が“再発”した。練習後、中村はバンコクを覆った雲のように表情を曇らせた。「紅白戦に2本だけ出た。終わった後、痛みが出た。きょうの感じなら厳しい。足首は体の一番下で地面につく場所だし、ピリッとくるだけでつらい」。痛みが半減したと喜んでいた前日とは一変し、再び一進一退の状況に陥った。

 岡田監督の焦りが裏目に出た。非公開で実施した紅白戦に突如、強行参加の指令を受けた。「監督に言われたからね。痛くなくはないけど、自分でも上げていった方がいいと思った」。足首をテーピングで固定。負担を最小限に右足ではボールを蹴らなかった。だが再発は避けられなかった。

 練習前まで回復の兆しを見せていた。交代浴、超音波治療、周辺の筋肉にハリ治療…大好きな欧州選手権のテレビ中継も見ずに治療に専念してきた。しかし、状態は振り出しに戻った。岡田監督は「俊輔は問題ないと思うけど」とのんきだったが、事態は指揮官の予想以上に深刻だった。

 勝てば3次予選突破の可能性のあるタイ戦。「痛みで思い通りのプレーができないなら、万全な選手の方がいい。その辺は自分でも見極めないと。あす、あさってと1日1日良くなるだろうし」と中村はギリギリまで強行出場の可能性を探るつもりだが、日本の生命線でもある俊輔の右足首は再び、爆弾を抱え込んでしまった。

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2008年6月13日のニュース