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C・ロナウド、ツェフに雪辱のV弾

[ 2008年6月13日 06:00 ]

<チェコ・ポルトガル>GKツェフの守るゴールに攻め込むポルトガルのC・ロナウド

 8強一番乗りはC・ロナウドが決めた。欧州選手権1次リーグA組の2試合が11日に行われ、優勝候補のポルトガルは、FWクリスティアーノ・ロナウド(23=マンチェスターU)が決勝点を決めるなど3得点すべてに絡む活躍を見せ、チェコに3―1で快勝した。2連勝で4大会連続の決勝トーナメント進出が決定。地元のスイスはトルコに1―2で逆転負けし、1次リーグ敗退が決まった。

【欧州選手権


 C・ロナウドの動きに切れと凄みが増していった。1―1の後半18分だ。右サイドでデコがボールを持つと相手の動きが一瞬、止まった。中央の空いたスペースに走り込む。デコのパスに右足を振り抜き、今大会初得点。貴重な勝ち越しゴールを5月21日の欧州CL決勝のPK戦で止められたツェフから奪い「凄くいい気分だ。チームを助けられてよかった」と満面に笑みを浮かべた。

 ポルトガルは、チェコ(チェコスロバキア時代を含む)との最近4試合(85~96年)で1分け3敗と苦手にしていた。しかし、初対決の背番7には関係なかった。前半8分にヌノ・ゴメスとのワンツーから突破し、デコの先制点を演出。後半ロスタイムにはデコの素早いリスタートからロングパスを受け、フリーのクアレスマへアシストした。今大会の全5ゴールにすべて絡む活躍。マン・オブ・ザ・マッチにも選ばれ、敵将のブルックナー監督を「今大会最高の選手」と脱帽させた。

 試合後、今大会限りでポルトガル代表を退くフェリペ監督のチェルシー監督就任が発表された。C・ロナウドは03年8月20日の親善試合カザフスタン戦で代表デビューしたときからの監督。サイドだけでプレーしていた天才に、前線で縦横無尽に動くことを指導し、世界的な名選手に脱皮させてくれた恩師だ。

 チェコはC・ロナウドのサイド突破を警戒していたが、中央の動きは止められなかった。66年W杯3位のポルトガルの英雄、エウゼビオ氏が客席から熱視線を送る中で大活躍。「きょうのような戦いを続ければ、大会で結果を残すチャンスはある」。ポルトガルの新英雄の活躍はそのまま、恩師に贈る優勝につながる。

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2008年6月13日のニュース