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大久保1発2Aで文句なし追加招集

[ 2008年3月16日 06:00 ]

<神戸・川崎F>前半44分、チーム2点目のゴールを挙げて喜ぶ大久保ら神戸イレブン

 神戸のFW大久保嘉人(25)が、1ゴール2アシストの活躍で岡田ジャパン入りを決めた。右ひざの手術で開幕戦を欠場したが、今季初出場となった15日の川崎F戦で大暴れし、4―1の快勝に貢献。試合後、日本協会からW杯アジア3次予選バーレーン戦(26日、マナマ)の日本代表に追加招集された。

【日本代表メンバー


 これが日本代表を背負って立つ男の自覚だ。右ひざ半月板手術から32日。大久保がその右足で完全復活をアピールした。今季初ゴールは1―0で迎えた前半ロスタイム。右サイドを上がったDF石櫃のクロスに体を投げ出し、相手DFと交錯しながらネットを揺らした。「ボールは見えていなかった。右足のかかとに当たって入った」。天性のきゅう覚が生んだ得点だった。

 後半に入ると、動きはさらに切れを増した。9分、右サイドから中央へ走り込んだFWレアンドロへ絶妙のパスを通してチームの3点目を演出すると、25分には「相手が股をすごくあけていた」と、狙い通りの股抜きパスで再びレアンドロのゴールをアシストした。

 2月6日のW杯アジア3次予選タイ戦では、右ひざに水がたまった状態でプレー。決勝点を決めた代償は大きく、手術を余儀なくされた。それでもバーレーン戦出場をあきらめず、好きなアルコール類を断って、代表入りを懸けた最後の試合を目指してリハビリに取り組んできた。

 本人以上に岡田監督も復帰を待ち望んでいた。タイ戦直後から菅野フィジカルコーチが代表スタッフとのメール交換を続け、大久保の状態を報告。試合後には代表への追加招集が発表された。視察に訪れた日本代表の早川トレーナーも「まさか90分やるとは思わなかった。あそこまでしっかりできて良かった」と状態に太鼓判を押した。

 「体力的にきつかったけど、足は全然大丈夫。強いチームなのでアウェーで勝ち点3を獲れるように貢献したい」。高原が調子を落としている現状で、苦境を乗り越えた大久保の復帰は岡田ジャパンに何よりの朗報だ。

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2008年3月16日のニュース