ウイニングチケット 33歳で死す…93年に柴田政人の悲願かなえるダービーV

[ 2023年2月19日 04:55 ]

93年のダービーを制したウイニングチケット
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 93年ダービーを制したウイニングチケット(牡)が18日、疝痛(せんつう)のため死んだ。けい養先の「うらかわ優駿ビレッジAERU」(北海道浦河町)がツイッターで発表した。33歳の長寿だった。

 父トニービン、母パワフルレディ。名門・伊藤雄二厩舎から92年9月、函館でデビュー。2戦目から4連勝で弥生賞を制覇。皐月賞はナリタタイシンの4着に敗れたが、柴田政人を背にダービーで雪辱。当時44歳、悲願のダービー制覇となった柴田は「世界のホースマンに第60回のダービーを勝った柴田政人ですと伝えたい」と喜びを口にした。伊藤雄師は「ダービーを勝てる馬と早くから感じていた。ならば誰を乗せたいか。マサトしかいなかった」と、のちに語った。

 同期ナリタタイシン、ビワハヤヒデと“3強”を形成し、秋はトライアルの京都新聞杯で重賞3勝目。菊花賞はビワハヤヒデの3着に敗れ、3強がクラシックを分け合った。ジャパンC3着、有馬記念は11着。翌年は結果を出せず、天皇賞・秋8着後に屈腱炎が判明、引退した。通算14戦6勝。種牡馬として北海道静内町の静内スタリオンステーションにけい養されたが、産駒の重賞勝ちはベルグチケットの99年フェアリーSのみ。種牡馬引退後は「AERU」で功労馬として静かに余生を送っていた。

 ▼柴田政人元騎手(ウイニングチケットの主戦)俺の悲願だった日本ダービーを獲らせてくれた、忘れられない馬だった。最後に合ったのは十数年前(2010年)。函館競馬場のパドックに同世代のビワハヤヒデと共に展示されるというので同期の岡部(ビワハヤヒデの主戦)と一緒に見に行った。当時は元気そうで安心していたが…。亡くなったのは非常に残念だし寂しいけど、33歳まで長生きしてくれた。大往生だと思う。

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