【中京新馬戦】登録わずか6頭のディープ産駒最終世代 3億円馬オープンファイアが先陣切る

[ 2022年9月6日 05:30 ]

Road to 2023

11日の中京芝2000メートル戦でベールを脱ぐオープンファイア
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 今週から中山、中京の2場開催となり秋競馬がスタート。来春のクラシックを目指す良血が続々とデビューする。中京ではディープインパクト産駒の最終世代となるオープンファイア(牡=斉藤崇)が注目のデビュー戦を迎える。ルメールを背に11日の芝2000メートル戦でベールを脱ぐ。

 ディープインパクト産駒の最終世代が秋競馬開幕週にデビューする。19年7月に世を去った日本の至宝は首を痛めていたこともありラストクロップの種付け頭数は24頭。国内で血統登録された現2歳世代は6頭しかいない。その中からトップバッターとして登場するのがオープンファイアだ。

 最終世代として注目された21年セレクトセール1歳部門で3億3000万円(税込み)の値がついた逸材。母ゴーマギーゴーは米ダートG2・2勝、ディープ×ゴーストザッパーの配合は重賞2勝ギベオンを筆頭にJRAでデビューした6頭が全て勝ち上がっている。

 6月にゲート試験合格後はいったん放牧に出され、8月10日に帰厩。CWコースを中心に長めから入念に乗り込んできた。8月31日の1週前追いは古馬のドンフランキー(3歳2勝クラス)と併せて6F81秒4の好時計をマーク。僚馬を4馬身追走し、ラスト1F11秒4の切れ味で半馬身先着した。

 動きを見守った斉藤崇師は「1週前は動き出しから(1F)15―15で入り、しまいまでしっかりやりました。動きは良かったと思います」と評価した。厩舎にいる一つ先輩のディープ産駒キラーアビリティは昨年のホープフルS制覇。「しなやかさと柔らかさがあるところはディープっぽいなと思う。走り方を覚えてくれれば」と期待を寄せる。

 同馬を担当する和田助手はG1・4勝の名牝クロノジェネシスも手掛けた腕利き。「バランスも良くて乗り味はいいですよ。新馬としては時計も十分出ています。乗りやすいタイプなので距離も問題ないかなと思います」と感触を口にする。

 注目の初陣は中京開幕週11日の芝2000メートル戦。鞍上はルメールだ。産駒が挙げたJRA・G1・70勝のうちグランアレグリア、フィエールマン、サトノダイヤモンドで計10勝を挙げている。名手を背に、ここから来春のクラシックへの扉が開く。

 《海外の最終世代は7頭》ディープインパクト産駒の最終世代は既に海外で勝ち上がっている。愛国産のオーギュストロダン(牡=A・オブライエン、母ロードデンドロン)が7月2日、愛国ネース競馬場の未勝利戦に出走。デビュー2戦目で初勝利を挙げ、最終世代最初の勝ち上がりとなった。海外で血統登録されたディープ産駒の最終世代は7頭おり、ほかにも英2000ギニー覇者サクソンウォリアーの全弟、全欧年度代表馬マインディングの牝馬など大物候補がデビューを控えている。

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