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【日本ダービー】4強金縛り!前のアスクビクターモアに“漁夫の利”

[ 2022年5月25日 05:30 ]

坂路を駈け上がるアスクビクターモア(撮影・郡司修)
Photo By スポニチ

 予想の重要ファクターである展開を、さまざまな角度から検証する春のG1企画「展開王~前か後ろか」。世代の頂点を決める「第89回日本ダービー」の初回は、時に大波乱を演出する先行馬からアスクビクターモアをピックアップ。皐月賞5着からの逆襲のシナリオを解き明かそう。

 令和最初の19年ダービーは“3強で決まり”と言われていた。皐月賞上位のサートゥルナーリア(単勝1・6倍)、ダノンキングリー(同4・7倍)、ヴェロックス(同4・3倍)の3連復は3・6倍。しかし、脚質も似通う3頭は互いにけん制し、後続を離して逃げた2頭を意識から外していた。結果、2番手から抜け出した12番人気ロジャーバローズを捉えられず、3強は2~4着に敗退した。

 今年は“4強で決まり”と言われている。おそらく同じような位置にいるであろう皐月賞上位4頭。その背には日本を代表する4人のジョッキー。駆け引きが起こらないわけはなく…。

 その隙を突くとすれば皐月賞5着アスクビクターモア。田村師は「あの4頭は強い」と前置きした上で、「皐月賞の日からずっとどうすれば逆転できるか考えている」と不敵に笑う。インコースが極度に荒れた皐月賞は圧倒的不利な1枠の不運。0秒4、約2馬身の差は決定的ではない。

 「ビクターモアはレースセンスがある。ライバルより前でレースできるのは強み。自分の型にはめこめば勝機はあるはず」

 皐月賞では逃げ候補デシエルトが発馬でつまずいた。ダービーでは悔いなき逃げを打ってくる。ビクターモアは2番手。ドウデュースを完封した弥生賞ディープ記念と同じベストポジションだ。ロジャーバローズも、ハイラップを刻んだ大逃げリオンリオンを前に見て道中は折り合った。直線半ばで先頭へ。イメージが重なる。4角で馬群が凝縮した皐月賞とは異なる展開になる。

 「直線の坂を上り切って残り300メートル。そこで4頭と2馬身半の差を保てていれば。ビクターモアだって凄い馬。振り切れる」
 闘争心を抑え切れず、がむしゃらに走っていた2歳時は直線が長い東京コースでは勝てなかった。3歳春を迎え、心身ともに充実。乗り手の指示を待てるようになり、「鉛筆のように細かった体に筋肉がついてきた」という今のビクターモアならもうひと踏ん張りが利く。金縛りに遭う4強を出し抜くなら前。コース替わりで出現するグリーンベルトが、ダークホースを波乱のVに導く。

 ▼19年ダービー 横山武駆るリオンリオンが前半5F57秒8で後続を離す大逃げ。それを追いかけた2番手ロジャーバローズと3番手以降も大きく離れた。“3強”は5番手ダノンキングリー、7番手ヴェロックス、11番手サートゥルナーリアの隊列。残り400メートルで先頭に立ったロジャーを3頭が懸命に追いかけるが、なかなか差は詰まらない。2分22秒6のダービーレコード(当時)で逃げ切った。単勝オッズは93.1倍。

 ▽東京芝2400メートルの特性 オークス、ダービー、ジャパンCと日本を代表するG1が施行される。正面直線の坂を上り切った地点からスタート。初角まで350メートル。スタンドの目の前で先行争いが繰り広げられる。内枠が圧倒的に優勢。向正面で捲る馬はまれ。下りで3角に入り、4角から直線にかけては緩やかに坂を上る。最後の直線距離は525.9メートル。残り460メートルから300メートルにかけて高低差2.1メートルの坂を上れば、ラスト300メートルは平たん。ダービー週はコース替わり(内柵が外へ移動)となるため、前週までとは馬場傾向が大幅に変化する年もある。

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