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【川崎・川崎記念】井上オークス特別予想 カジノフォンテンに思いを馳せる

[ 2022年2月2日 08:00 ]

競馬ライターの井上オークス
Photo By 提供写真

 2022年最初の国内G1(Jpn1)「第71回川崎記念」(2100メートル、優勝賞金6000万円)が2日(16時10分発走予定)、昼間開催の川崎競馬場で行われる。数々の名馬を輩出した最高峰レースの予想に競馬ライターの井上オークスが参戦!

 2003年の秋、山形県の上山競馬場へ足を運んだ。勝ったり負けたり、名物の玉こんにゃくに舌鼓を打ったりとはしゃぎまわって、競馬場近くの「ビジネス民宿・武蔵」へ。1泊2500円という究極の安宿だが居心地良好で、800円をプラスして夕食をつけたら、刺身やお寿司がてんこ盛り。しかも美味しくて驚いた。上山の常宿にしようと決めた。出会う人は皆あたたかいわ、公衆浴場へ行けば50円で上山温泉を堪能できるわで、最高の旅打ちだった。

 それから2ヶ月後、上山競馬は廃止された。11月11日の最終日、寒空の下、凍えながらファンを見送り続けた上山ジョッキーズ。握手の感触は忘れられない。どんなに廃止反対の声が上がっても、決定事項はくつがえせないことを思い知った。もう二度と上山に行くことはないだろうと思った。

 船橋のカジノフォンテンが重賞で活躍し始めた頃、血統を知って思わず声が出た。母ジーナフォンテンは、上山でデビューした馬。5連勝を飾り、中央の芝レースに遠征して好走した。船橋に移籍後も大活躍して、川崎のスパーキングレディーカップやエンプレス杯などを制覇。川崎記念で3着に食い込んだこともある名牝だ。主戦は張田京騎手(現調教師)だった。

 1年前、カジノフォンテンは張田調教師の息子である張田昂騎手を背に、川崎記念を鮮やかに逃げ切った。その後、「上山の競馬ファンが、ゆかりある馬の活躍を喜んでいる」という記事を読んで、そうか……と思った。競馬場はなくなっても、競馬場があった時間は消えない。上山競馬に育まれたホースマンは、今も各地で活躍しているし、ジーナフォンテンはこうして血を繋いだ。そして上山には今も、競馬を愛する人々がいる。

 カジノフォンテンの川崎記念連覇を喜ぶ上山の人達を想像すると、心にポッと明かりが灯る。川崎記念を当てて、競馬馬の跡地にできた馬券売り場へ旅打ちに行こう。そして「ビジネス民宿・武蔵」に泊まって、たらふく食べよう。カジノフォンテンは川崎コースで5戦4勝。母ジーナフォンテンに似て、川崎が得意なのだ。◎(9)カジノフォンテンの単勝に1万円!

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