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かつてのお手馬に一矢報いた石橋×シャケトラ

[ 2022年1月21日 05:30 ]

19年のAJC杯で菊花賞馬フィエールマンを退けたシャケトラ(左)
Photo By スポニチ

 【競馬人生劇場・平松さとし】今週末、中山ではAJC杯(G2)が行われる。3年前の2019年、このレースを制したのがシャケトラだ。

 11頭立ての1番人気に推されたのがフィエールマン。この前年の菊花賞馬はデビューから3戦、石橋脩騎手が手綱を取っていた。しかし3戦目のG3で2着に敗れると、菊花賞ではC・ルメール騎手にチェンジ。引き続きルメール騎手の乗るこのAJC杯では1・7倍の圧倒的な人気に支持されていた。

 一方、シャケトラは7番人気。17年の有馬記念(G1)6着以来、約13カ月ぶり、日数にして391日ぶりの出走。骨折による休養明けということで人気がなかった。

 さらにアクシデントが同馬の陣営を襲った。出馬表発表時に騎乗予定だった騎手が病気となり、急きょの乗り替わりを余儀なくされたのだ。

 ここで指名されたのが石橋脩騎手だった。

 さかのぼること約3カ月半。同騎手は他馬の進路妨害により落馬。骨折し、翌週の秋華賞(G1)で騎乗予定だったラッキーライラックはもちろん、年末まで戦列を離脱した。しかしこの年の頭に戻ってくると復帰初戦を勝利。そんな姿が評価されたか代打での鞍上に白羽の矢が立てられた。

 「チャンスを頂けたので、結果を残したい」

 そういう気持ちで騎乗した石橋騎手。後ろにいたフィエールマンの影におびえることなく自ら進出し、早めに先頭に立った。そして、最後は追い上げて来たフィエールマンを頭差退けて先頭でゴールイン。1番人気に推されたかつてのお手馬に一矢報いる勝利は、復帰後初の重賞制覇でもあった。

 さて、こうして復活ののろしをあげたシャケトラは、続く阪神大賞典(G2)も優勝。一転して有力馬の1頭として天皇賞・春(G1)に臨む立場となった。しかし、その盾獲りを目指す調教中に骨折。残念ながら帰らぬ馬となってしまった。

 今年のAJC杯はどんなドラマにつながる結果が待っているか分からないが、人も馬も無事に走ってくれることを祈ろう。(フリーライター)

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