横山武 新春インタビュー、年間100勝&G1勝ちは大前提 年男がエフフォーリアと怪物ロード行く

[ 2022年1月1日 05:30 ]

年男の2022年、さらなる飛躍を誓う横山武(撮影・西川祐介)
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 どんな一年が待っているのか。昨年、自己最多のJRA104勝、G1・5勝と大ブレークした横山武史(23)がニューイヤーに飛躍を誓った。主戦を務めるエフフォーリア(牡4=鹿戸)と共に22年G1戦線の主役を演じる年男。新春インタビューでその胸中に迫った。

 ――21年は飛躍を遂げた一年だった。
 目標としていたG1を勝てたし、年間100勝も達成できました。まさか本当に達成できるとは…の思いも正直あります。

 ――有馬記念優勝に特別な思いは?
 有馬だからというよりもエフフォーリアで勝てたことに特別感があります。僕自身もプレッシャーに打ち勝つことができたし、馬もそれに応えてくれた。前日のこと(油断騎乗で15、16日の騎乗停止)もあったから心の底から喜べませんでしたが…。競馬はお客さんに馬券を買ってもらって成り立つ競技。ああいう騎乗をすると信頼を失ってしまう。申し訳ない思いです。

 ――天皇賞・秋、有馬記念を連勝してもダービー(鼻差2着)の悔しさはまだ残っている?
 エフフォーリアがこれから全レースを勝ち続けたとしてもダービーの悔しさが晴れることはありません。一生忘れられないと思います。

 ――年男でもある今年、どういう一年にしたい?
 年間100勝とG1勝ち。21年の成績をキープすることで一流に近づけると思います。年男は意識していませんが成績のキープを大前提として、それ以上に内容の濃いレースをしていきたい。

 ――古馬になったエフフォーリアに期待が膨らむ。
 ここまで強いレースをしてくれましたが、まだ完成形ではありません。もう一段階、成長したらどれだけのパフォーマンスを見せてくれるのか。有馬記念は皐月賞や120%の出来だった天皇賞・秋ほどの状態ではなかった。そんな中で勝ってくれて怪物だと思います。2戦連続で古馬を破ったので今後はほとんどのレースで1番人気になるのではないか。でもプレッシャーは感じません。この馬となら22年も頑張っていけます。

 ――技術面で進歩した点は?
 スタートですかね。元々、苦手ではなかったが、ある程度、安定してスタートを切れるようになってきたのかなと。もちろん、馬にもよるし、僕自身の課題もまだありますけど前年よりも上がった技術の一つではないかな。他のジョッキーにヒントを与えちゃうから、それ以上詳しくは言えませんが(笑い)。

 ――昨年は海外で日本調教馬の活躍が目立った。
 僕も日本馬と海外のG1に挑みたいですが、個人的にも修業として海外に行ってみたい。どこかのタイミングで英国かフランスか…。幼少の頃、父にフランスへ連れていってもらいましたが、あまり覚えてないんです。フラフラしているうちに迷子になって大騒ぎになり、父に怒られた記憶ぐらいしかありません。

 ――騎手デビュー6年目。名手と言われる父の背中はまだ遠い?
 騎手として横山典弘は偉大な先輩ですが、背中が遠いとは思わないです。

 ――中山金杯ではヒートオンビートに初騎乗。
 調教に1度騎乗したが、乗り手に素直ないい馬です。重賞を勝つ力はあるし、実際にあと一歩のところまで来ていますよね。金杯は注目されるレース。上位人気になるだろうし、しっかり結果を出したい。今年もよろしくお願いします。

 ◇横山 武史(よこやま・たけし)1998年(平10)12月22日生まれ、茨城県出身の23歳。幼少期より騎手を目指し17年3月に美浦・鈴木伸厩舎所属でデビュー。同年4月16日の福島9RヒルノサルバドールでJRA初勝利。昨年の皐月賞(エフフォーリア)でG1初勝利。JRA通算3273戦300勝。昨年、104勝で初の関東リーディング獲得&G1・5勝。目標騎手は父・横山典弘。1メートル61、45キロ。血液型O。

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