【CBC賞】ヨカヨカ 熊本産初のJRA重賞Vへ気配絶好、小倉で勝つばい!坂路馬なり4F51秒4

[ 2021年7月1日 05:30 ]

坂路を単走で追い切るヨカヨカ
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 火の国生まれの闘志みなぎる牝馬がいざ九州に推して参る!6月30日、小倉・福島の開幕2重賞に向けて東西トレセンで追い切りが行われた。小倉開催となったサマースプリントシリーズ第2戦「第57回CBC賞」は、熊本産史上初のJRA重賞Vを狙うヨカヨカが絶好気配だ。

 燃えたぎる闘志を抑え、我慢の最終リハ。九州産ヨカヨカが夏を迎え、調子を上げてきた。午前5時の開門から20分が経過し、馬が少ない時間帯に坂路単走。テンの1Fをゆったり14秒3で入り、そこから12秒3とペースアップした。力んでいるわけではなく、あくまでも自然体。軽く仕掛けただけでもグンと加速しそうな手応えだ。3F目で12秒0とスピードに乗るとラスト1Fを12秒8でまとめ、4F51秒4でフィニッシュ。新コンビ和田竜がまたがった1週前に自己ベストの4F49秒6で負荷をかけてある。最後のひと追いはサラッと。それでも、4F52秒を切るあたりに非凡な脚力と状態の良さが現れている。谷師は「気分良く走っていたし、気合乗りも上々。馬なりでこの時計だからね。体調は良さそう」と余裕の笑みを浮かべた。

 2走前の桜花賞で17着に敗れ、スプリント路線に戻った前走・葵Sは勝ったレイハリアから鼻差2着。痛恨の出遅れでロスがあったものの直線は密集した馬群をスルスルとすり抜け、あと一歩のところまで迫った。五分のスタートなら…と思える内容。距離適性の高さを再確認できた。

 「周りを気にして出遅れてしまったけど、本来スタートは速い。練習では普通に出ているし、今回は五分に決めるはず。それより、あんな立ち回りができるんだと驚きが大きかった。脚質の幅が広がったね」

 古馬と初対戦で力関係は未知。ただ、そこはハンデ51キロの後押しがある。持ち前のスピードをフルで発揮できるよう、今回からメンコを着用。「走ることに集中するため。以前と比べて精神面はかなり成長しているし、馬具の効果で違った面を出してほしい」と期待を込めた。小倉芝1200メートルは昨夏のフェニックス賞、ひまわり賞で2戦2勝。自らとの闘いに勝てば、おのずと結果は出る。

 九州産によるJRA平地重賞制覇なら05年アイビスSDのテイエムチュラサン以来、16年ぶり。熊本産では史上初の快挙となる。谷師は「ここ(小倉)で勝ちたい。馬を信じる」と勝利を祈った。昨秋以降、同世代の強敵を相手に経験を積み、地力を強化。約10カ月ぶりの小倉遠征で地元ファンに成長した姿を見せる。

 《3歳Vなら16年ぶり》CBC賞は05年まで12月に組まれ、当時はG2だった。その05年に3歳シンボリグランが勝利を収め、夏開催でG3になった06年以降は20頭の3歳が出走し未勝利。09年エイシンタイガーと10年ダッシャーゴーゴーの2着が最高となっている。今年は3歳2頭がスタンバイ。ピクシーナイトとヨカヨカが16年ぶりの3歳Vを目指す。

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