【日本ダービー】金羅助手、コントレイルに重なるディープの記憶

[ 2020年5月29日 05:30 ]

父の道を行け 無敗2冠へ(5)

洗い場で手入れされるコントレイル
Photo By 提供写真

 あの時の興奮を昨日のことのように覚えている。コントレイル担当の金羅助手はトレセン近郊の育成牧場スタッフだった15年ほど前、栗東トレセンを訪れ、ディープインパクトと対面した。西山牧場勤務時代の先輩で当時、池江泰郎厩舎に所属していた片山助手(現中内田厩舎)に頼み、実現した。「池江泰郎先生が出てこられて“体は軽自動車だけどエンジンはフェラーリだよ”と。深く記憶に残っています」。その子でダービーに、しかも無敗で挑むとは想像すらつかなかった。

 皐月賞時の馬体重はディープインパクトが444キロ。コントレイルは462キロ。「コントレイルの体は普通車くらいかな。やっぱりエンジンは素晴らしいです」。皐月賞の4コーナー。大外から押し上げるシーンは15年前の父とダブった。「皐月賞はゲートから戻ってくるバスの中で見ていました。4角で上がっていくのが見えて…。サリオスがもう一回伸びてきたので楽ではなかったけど、よく勝ち切ってくれたと思います」

 1週前にCWコースの併せ馬で負荷をかけ、当週は坂路で馬なり。この調整パターンにはこだわりがある。「皐月賞の時、矢作先生は“最終追いは併せ馬をしたい”とおっしゃいましたが僕が“このパターンでずっと来ていますから”とお願いしました。気性的に燃え過ぎるところがあるし、いつも輸送競馬ですからね」。ダービーでも踏襲。自ら手綱を取った最終追いは想定内の4F52秒6~1F12秒4。見事だった。

 「(プレッシャーは)凄くあります」。父からフェラーリのエンジンを引き継いだ無敗馬。7262頭の頂点に立つ瞬間が近づいている。

 ◆金羅 隆(きんら・たかし)1984年(昭59)2月6日生まれ、三重県いなべ市出身の36歳。西山牧場白井分場、湖南牧場、グリーンウッドを経て、07年に佐藤正雄厩舎へ。同厩舎の解散に伴い、18年3月、矢作厩舎移籍。思い出の馬は15年の全日本2歳優駿を制したサウンドスカイ、10年阪神スプリングジャンプで2着だったショウリュウケン。

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