ミシェル日本参戦の陰に武豊の存在

[ 2020年5月29日 05:30 ]

武豊とミカエル・ミシェル
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 【競馬人生劇場・平松さとし】「沁みる競馬」(KADOKAWA)を出版させていただいた。競馬におけるちょっと“沁みる”お話を31本収録、推薦文は武豊騎手が書いてくださった。その武豊騎手やミカエル・ミシェル騎手の話も収めている。

 ミシェル騎手は昨年の夏に初来日。その美貌から瞬く間に日本の競馬ファンをとりこにした。その来日の1年以上前、私はフランスで彼女に話を聞かせてもらった。当時は女性騎手の減量を生かし頭角を現したばかり。現地ではかなりのニュースになっていたが日本ではまだ無名に近かった。当然、彼女自身、日本の競馬に参戦できるとは考えてもいなかった。

 「日本馬のレベルの高さはいろいろなレースを見て知っています。当然、そういう馬に乗ってみたい気持ちはあるし、世界中で乗りたいという思いもあります。でも、短期免許を取得するのはハードルが高いことも分かっているので具体的には考えていません」

 しかし、これに救いの手を差し伸べたのが誰あろう武豊騎手だった。凱旋門賞騎乗のためにフランス入りした日本のトップ騎手がミシェル騎手のエージェントであるフレデリック・スパヌ氏にワールドオールスタージョッキーズの存在を教えた。その後、スパヌ氏がJRAに連絡を取り、翌年の来日が決定したのだ。

 ちなみにスパヌ氏は元騎手。モンジューなどでも知られるジョン・ハモンド元調教師の下で乗っていた。競馬学校には通わずにアマチュアライダーから騎手になった変わり種で、彼がハモンド厩舎にいる頃、武豊騎手が同調教師に請われてフランス入り。約2年間、同じ厩舎で一緒に調教をつけていたのだ。20年近く後に、まさかこのような形で日本でも会うことになるとは、お互い思いもしなかっただろう。そして、それにしても驚かされるのは武豊騎手が現在も変わらずトップジョッキーだという点。6勝目を狙う日本ダービーはサトノフラッグとコンビを組む。コントレイルやサリオスを相手にどんな手綱さばきを見せるのか。注目したい。(フリーライター)

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