【ドバイターフ】アーモンド愛!ルメールがドバイ先乗り 異例10日前移動「ミスはしたくない」

[ 2020年3月13日 05:30 ]

C・ルメールを背に追い切ったアーモンドアイ (撮影・西川祐介)
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 彼女が一番大事。「第25回ドバイターフ」(28日、メイダン)で史上初の連覇を狙うアーモンドアイ(牝5=国枝)の出国1週前追い切りが12日、美浦トレセンで行われた。騎乗したクリストフ・ルメール(40)は世界的な新型コロナウイルス感染拡大の情勢を踏まえ、来週の国内での騎乗をキャンセルし、レース10日前に現地入りすることを宣言した。

 世界保健機関(WHO)による新型コロナウイルスの「パンデミック(世界的大流行)」宣言から一夜明けた12日、ルメールが大きな決断を下した。「少し早いけど、アーモンドアイと一緒に来週の水曜日(18日)にドバイへ行く」。レースは28日(日本時間29日)。10日前の移動は極めて異例だ。「コロナウイルスが心配。フランスやイタリアでも状況は悪いと聞いているし、入国できずに彼女に乗れないなんてミスはしたくない」

 背景には先月末のサウジカップでレース直前にサウジアラビア政府が入国制限措置を取り、自身の入国が一時危ぶまれたことがある。「もう少し到着が遅れていたらレースに乗れなかったかもしれない」とルメール。ドバイ入り後は途中帰国せずにレース当日を待つ。JRAでは20~22日の3日間開催が予定されており、フラワーC(ミアマンテ)、スプリングS(サクセッション)の2重賞など多くの有力馬に騎乗予定だったが、全てキャンセル。ドバイ国際競走が中止になった場合のリスクは大きい。それでも、「僕にとってはアーモンドアイが一番。それ以上に大事なものなんてない」。愛馬の復活に懸ける熱い思いが決断を後押しした。

 この日はアーモンドアイの出国1週前追い切りに騎乗。Wコースで先行するアンティシペイト(3歳未勝利)、カレンブーケドール(4歳オープン)を追いかける3頭併せ。4角で内から並びかけ、最後は同じくドバイ遠征予定のカレンとの“一騎打ち”を1馬身先着した。馬なりで5F63秒9~1F11秒8。「コンディションは抜群。直線はいい加速で、フットワークもバランスも問題ない」と好感触に笑顔だ。人馬ともに有馬記念9着惨敗のショックは感じさせない。

 アーモンドはこの日の追い切り後に検疫入り。「まだメンバーは決まっていないけれど、彼女となら誰が相手でも怖くない」。絶対の信頼と自信。ジャパンが誇る最強カップルが史上初のドバイターフ連覇へ突き進む。

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