“お値段以上”の北出厩舎 次代のエースにマリブとエーポスが名乗り!

[ 2020年1月17日 05:31 ]

土曜京都の紅梅Sにヒルノマリブ(左)、日曜京都の白梅賞にエーポス(右)を送り込む北出師
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 昨年末の厩舎忘年会で、心から信頼するスタッフを前に、北出師は宣言した。

 「来年は開業して15年目になりますし、大きい仕事をしたいと思っています。全員の力を合わせて頑張りましょう!」

 大きい仕事の意味するところは、もちろん厩舎初となるG1制覇だ。これまでに重賞を制した3頭、ルールプロスパー(父ダイタクリーヴァ)、アクティブミノル(父スタチューオブリバティ)、グァンチャーレ(父スクリーンヒーロー)に代表されるように、北出厩舎は“お値段以上”に走ることで定評がある。

 「億を超える馬は、よっぽど走らないと回収できないからね。安くて馬体がいい馬を見つけて、そしてレースで勝ってオーナーに喜んでもらうのが一番。ルールもアクティブもグァンチャーレも、みんな1000万円以下の馬ですよ」

 高い志を胸に残してきた成績は、十分に胸を張れるものだ。ただ、G1に限ればのべ17頭で3回ある4着が最高。それだけに“今年こそ―”の思いは強い。厩舎を支えてきた現8歳世代の二本柱、アクティブミノルとグァンチャーレはターフを去ったが、入れ替わるように現れた3歳牝馬の2頭が次代のエース候補。ともに今週末は大事なレースを控えている。ヒルノマリブ(父ゴールドアリュール)は土曜京都10Rの紅梅S、エーポス(父ジャスタウェイ)は日曜京都9Rの白梅賞に出陣だ。

 「マリブはここ2戦が出遅れたり、スムーズさを欠いたりと、もったいない競馬だった。テンションの高い馬だけに使い込みたくはない。ここを勝って、トライアルまで休ませたいね」

 エーポスは年末の中山の新馬戦が楽勝なら、CWコースでの最終追いも圧巻。華奢な体つきからは想像できない素質を秘めている。

 「この馬はバケモノかもしれんよ。背腰の肉が付いていない状況であれだけ走れるんやから…。もともと走るとは思っていたけど、本当に走るね」

 トレーナーが生まれ育ったのは兵庫県宝塚市。この地名から誰もが思い浮かべる「宝塚歌劇」は、実家と密接な関係にあった。
 「実家の近くには鳳蘭や大地真央が住んでいたんだ。小さい頃はよくかわいがってもらって、読み終わった漫画をもらったりしたよ。実家には一緒に撮った写真も残っているんじゃないかな」

 秘蔵っ子の2頭が目指すのは、もちろん春の仁川。故郷に錦を飾るためにも、週末の2鞍は落とせない。

◆北出 成人(きたで・よしひと)1964年(昭39)1月11日、兵庫県宝塚市出身の56歳。88年1月に栗東トレセンへ。大根田裕也厩舎から大久保正陽厩舎を経て、06年3月に開業した。JRA通算3549戦221勝。重賞はルールプロスパーの14&15年京都JS、アクティブミノルの14年函館2歳Sと15年セントウルS、グァンチャーレの15年シンザン記念の計5勝。昨年、亀田温心(はーと)が初の厩舎所属騎手としてデビューした。

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