【六社S】オジュウよ!もうひと花 和田正師「変わらないのが一番」

[ 2019年10月2日 05:30 ]

 【東西ドキュメント・美浦=1日】皇帝ダリアのつぼみが秋風に揺れる馬道をオジュウチョウサンが威風堂々とした脚取りで歩き続ける。名馬の証とされる左後一白(左後肢だけに白班)の鹿毛から伝わるのは8歳馬とは思えない張りと覇気。「春と何も変わっていません。集中力もパワー、反応も…。変わらないのが一番です」と和田正師は穏やかな笑みを浮かべた。

 放牧先の和田牧場(千葉県)から8月28日に帰厩。秋初戦、六社S(6日、東京)に向け調教を重ねてきた。「暑さに弱いので宝塚記念(回避)の頃は随分こたえていましたが、涼しくなって状態が上がってきました。昨年の秋初戦(南武特別1着)より順調です」。放牧中に指揮を執ったのは同師の父、和田正道元調教師。父子の連携で立て直した。「父子だと言いづらいことも全て報告、連絡、相談し合えますから」。報・連・相(ホウレンソウ)のビジネスツールは馬づくりにも欠かせないのだ。

 「ハンデ56キロでも勝てないようではこの先通用しないですから」。平地重賞獲りの夢が懸かる今秋。皇帝ダリアのようにハードル界の皇帝も8歳の秋にもうひと花咲かせるか。

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2019年10月2日のニュース