【ユニコーンS】デア万全、鈴木伸師&津村“師弟”で逆襲だ

[ 2019年6月13日 05:30 ]

<ユニコーンS・追い切り>津村明秀を背に3頭併せで追い切るデアフルーグ(右)(撮影・西川祐介)
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 何頭ものG1馬を輩出してきた3歳ダート重賞「第24回ユニコーンS」の追い切りが12日、行われた。美浦では4戦3勝のデアフルーグが3頭併せで余力十分に先着。鈴木伸尋師(59)&津村明秀(33)の“師弟コンビ”に重賞Vの期待が高まる。ユニコーンSにデュープロセス、函館開幕週を飾る「第26回函館スプリントS」にダノンスマッシュと有力馬を送る安田隆行師(66)は“ダブル重賞V”の手応えを語った。

 古馬のような迫力だ。デアフルーグが主戦・津村を背に躍動した。Wコースで前からショーカノン(5歳2勝クラス)、アポロファントム(2歳新馬)の順で進み、直線は内へ。軽く反応を確かめる程度でグイッと2馬身先着した。6F84秒0~1F12秒9(馬なり)。体全体を使って、バリバリと駆け抜けた。津村は「元々いい動きをする馬。先週は若干あった重さもなかった」と笑顔。鈴木伸師も「文句なし。万全の態勢で送り出せる」と胸を張った。

 新馬から無傷3連勝。前走・青竜S(2着)で初黒星を喫したが、現3歳屈指の砂巧者は誰もが認めるところだ。津村(現在フリー)にとってもデビューから所属した師匠の管理馬で愛着の深い血統だ。同厩舎&同馬主(西森鶴氏)の姉パイルーチェ、兄ショームにも騎乗してきた。「兄姉は馬群を気にする面があるけど、この馬にはそれがない。これは大物と感じたのは新馬戦を勝った直後ですね」。昨年12月の中山新馬戦を9馬身差圧勝。2走前の伏竜S(1着)では米G1ベルモントS5着馬マスターフェンサーを子供扱いした。

 津村は「走りがダイナミック。トモ(後肢)はまだ緩くてフォームは完成していないが、それでもデビューの頃に比べると、はるかに良くなった。その分、伸びしろはまだある」と期待を寄せた。陣営の思いはただ1点。初黒星をつけられたデュープロセスへのリベンジだ。鈴木伸師は「青竜Sは内枠でも我慢できていたし窮屈なところからでも伸びた。いい経験になったと思う。逆転?できると思う。弟子の津村で重賞を勝ちたい」と思いを込めた。津村も「デビューから乗せていただいて思い入れもある。ここはきっちり決めて、さらに上へと羽ばたきたい」と恩返しを約束した。

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2019年6月13日のニュース