【日本ダービー】12番人気ロジャーV!13年目の浜中、6度目挑戦で涙のダービージョッキー

[ 2019年5月27日 05:30 ]

ゴール前、激しく叩き合う優勝したロジャーバローズ(奥)の浜中騎手と、2着ダノンキングリーの戸崎騎手 (撮影・田中 和也)
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 令和最初のダービーは波乱の結末――。競馬の祭典「第86回ダービー」が26日に東京競馬場で行われ、12番人気のロジャーバローズが2番手から抜け出してレースレコード2分22秒6で優勝。単勝9310円の払い戻しはダービー史上2番目の記録となった。騎乗した浜中俊(30)はダービー初制覇、角居勝彦師(55)は07年ウオッカに続いてダービー2勝目。なお、僚馬で断然人気の皐月賞馬サートゥルナーリアは4着に敗れた。

 令和最初のダービー馬へ、2頭が馬体を並べてゴールに飛び込んだ。内で粘る浜中のロジャーバローズか、外迫る戸崎のダノンキングリーか――。首差振り切ったのは12番人気のロジャーバローズだった。伏兵でのダービー初制覇には、鞍上自身も驚きを隠せない。

 「ビックリしています。残っているんじゃないかと思ったが。(掲示板の数字を確認した後も)無になって、頭が真っ白になった」

 最初のコーナーで外からリオンリオンが競り掛けてくると、2番手に控えた。前半1000メートルは57秒8。先頭から10馬身後方にいたロジャーには理想的なポジションだった。「プランを考えていた中で、一番いい条件だなと。直線は後ろを待たずに、差されてもしょうがないと思って追いだした」と振り返る。

 直線半ばで先頭に躍り出ると、がむしゃらに追った。外から伸びるダノンキングリーが視界に入ると、左から右にステッキを持ちかえて連打。何とか首差しのいだ。「普段なら自信を持って(勝ったと)思えるが、ダービーだしね。これで違ったら嫌だなと。戸崎さんに“残ってますか”と聞いたら残っていると。いやらしいでしょう(笑い)」

 デビュー13年目の鞍上にとって6回目の挑戦。前走の京都新聞杯(2着)で初めてコンビを組み、自身の手綱でダービー出走の機会をつかんだ。「もう今年はダービーに乗れないかもと思っていたら、騎乗依頼を頂いて。競馬は分からないなと、身に染みて思った」

 12年には年間131勝を挙げ、24歳の若さでリーディングジョッキーに輝いた。しかし、外国人ジョッキー活躍の影響も受け、近年は勝ち星が激減。16年マイルCS(ミッキーアイル)を最後にG1タイトルからも遠ざかっていた。それでも、鞍上は亡くなった祖父・飯田幸照さんとの約束を胸にジョッキーを続けてきた。祖父のことを思い出すと、涙があふれた。

 「おじいちゃんがいなかったら、馬にも乗っていなかったし、僕を競馬の世界に導いてくれた。“わしが死ぬまでにダービーを勝ってくれ”とずっと言われていたのに、かなえられなかった。今日、おじいちゃんの夢をかなえられた。それが一番、うれしい」

 令和最初のダービー制覇は、人馬ともに大きな1勝になった。鞍上が「ダービー馬になったし、どんな路線に行っても期待できる」とアピールすれば、自身についても「ダービージョッキーとして恥じない騎乗ができるように頑張りたい」と気を引き締めた。頂点に輝いた人馬が、新時代の競馬界を引っ張っていく。

 ◇ロジャーバローズ 父ディープインパクト 母リトルブック(母の父リブレッティスト)牡3歳 栗東・角居厩舎所属 馬主・猪熊広次氏 生産者・北海道新ひだか町の飛野牧場 戦績6戦3勝 総獲得賞金2億6875万6000円。

 ◆浜中 俊(はまなか・すぐる)1988年(昭63)12月25日生まれ、福岡県出身の30歳。07年デビュー、同期に藤岡康、丸田ら。07年4月7日福島7Rのトシツカサオーで初勝利。JRA通算8961戦985勝(重賞42勝)。1メートル63・8、51キロ。血液型A。

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