東京競馬、史上初のひょうで打ち切り 10R以降3レースの馬券返還

[ 2019年5月5日 05:30 ]

突然のヒョウで10R以降が中止となった東京競馬場 (撮影・西川祐介)
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 4日の東京競馬は、ひょうの影響で10R以降の3レースが取りやめとなった。発売された10R以降の馬券は払戻窓口で返還される。中央競馬が開催途中で打ち切られたのは、降雪のため5R以降を中止した13年1月14日の中山競馬以来6年ぶり。ひょうによる中止は記録がない。メイン11Rに組まれていたダービートライアル「プリンシパルS」は5日に出馬登録をやり直し、12日の10Rに移行して実施。12日は当初2Rに予定されていた3歳未勝利を取りやめ、当初予定の3~10Rを2~9Rに順次繰り上げる。なお、4日10R・メトロポリタンSと12R・4歳上1000万戦は代替施行を行わない。

 ゴールデンウイークののどかな昼下がりに突然起こった季節外れのひょう嵐。午後2時55分、鉛色に変わった東京競馬場の上空から大粒のひょうが降り始めた。同3時、10R出走予定馬12頭が馬場入場を行った後も、スタンドの屋根にバチバチと大きな音を立てながら降り続けた。同競馬開催委員会は3時10分の発走を見合わせたが、天候回復のメドが立たないことから3時45分に中止を発表した。

 木村一人開催委員長は「芝に埋まったひょうが解けずに残っている状態。待避所で輪乗りしている(10R出走予定馬の)騎手に聞き取りを行っても安全なレースができないとの意見だった。安全、公正なレースは難しいと判断した」と説明した。中止発表の時点で約5万1000人のファンが来場していたが、鉄道は平常通り運行したため大きな混乱はなかった。

 ≪13年1月の中山以来≫JRAによると競馬が開催途中で中止となったケースは、直近では13年1月14日の第1回中山5日目。この時は4R終了時点で降雪が強まり中止を決定。G3京成杯を含む5~12Rは再投票の上、翌週の21日に続行競馬として代替開催された。JRAでは7R終了以降の中止では続行競馬は行わない。続行競馬のなかった途中中止は05年12月18日の第3回中京6日目以来。8R終了時点での中止決定で9、10、12Rはそのまま開催せず。重賞のメインCBC賞は出馬再投票を行い、翌週24日の11Rに組み込まれた。

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2019年5月5日のニュース