【京成杯】ドラフト 史上初2戦目V!東から無敗の新星誕生

[ 2019年1月15日 05:30 ]

京成杯を制したルメール騎乗のラストドラフト=左(撮影・西川 祐介)
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 今度は東から無敗の新星が登場だ。3歳G3「第59回京成杯」が14日、中山で行われ、ラストドラフトが新馬戦に続く無傷連勝で重賞初V。1戦1勝馬の京成杯Vは史上初の快挙。同じ舞台の皐月賞(4月14日、中山)へ大きく前進した。鞍上のクリストフ・ルメール(39)は、今年のJRA重賞初Vとなった。 レース結果

 やはり今年もこの男の旋風が続くのか。昨年リーディングのルメールが、ラストドラフトをいともあっさりと重賞初Vへ導いた。「元気いっぱい。スタートを決めていいポジションを獲ることができた」と振り返ったように好位2番手で運んだ。直線入り口、抑え切れない手応えで先頭に立つと、坂を上り切ったところで後続を突き放す。「少し物見したが、道中はずっとリラックスして走っていた。最後もいい加速だったね」。2着ランフォザローゼスに1馬身1/4差をつける完勝だった。

 開幕週はバカンスで騎乗せず、12日から今年の騎乗を開始したルメール。初日こそ未勝利に終わったが13、14の2日間で5勝の固め打ち。盟友M・デムーロは前日の日経新春杯でひと足早く今年の重賞初Vを飾ったが、負けじとこちらも今年の初タイトルを獲得。レース後のインタビューでは「あけましておめでとう」と、少し遅めの新年のあいさつで場を和ませた。

 ゴールの瞬間、スタンドで見守った戸田師の携帯が鳴った。電話の主は16年に70歳定年で引退した松田博資元調教師。ドラフトの母で11年桜花賞馬のマルセリーナを育てた名伯楽で、戸田師が師と仰ぐ存在だ。「応援してくれていたようで祝福してくれました。公私共にお世話になっている先生の馬の子で結果を出せたのはうれしい」と笑顔。「想定より前の位置での競馬になったが、自在性があることを確認できたのは収穫。レース後もケロッとして、まだおつりがあった」と愛馬のポテンシャルを称えた。

 当然、次の目標は皐月賞。ただ、ルメールは既に昨年暮れのホープフルSを勝ったサートゥルナーリアとコンビを組むことが決まっている。戸田師は「皐月賞と同じ舞台で走れたので今後は王道を歩むことになる。ただ、ジョッキーを探す必要があるし、どこを使って本番に臨むかオーナーと相談したい」と語るにとどめた。

 これで2戦2勝。3戦無敗サートゥル、4戦無敗で最優秀2歳牡馬に選出されたアドマイヤマーズ、シンザン記念を制したヴァルディゼールに続いて現れた無敗の新星が、春のクラシック戦線を盛り上げる。

 ◆ラストドラフト 父ノヴェリスト 母マルセリーナ(母の父ディープインパクト)牡3歳 美浦・戸田厩舎所属 馬主・社台レースホース 生産者・北海道千歳市社台ファーム 戦績2戦2勝 総獲得賞金4542万7000円。

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