【馬券顛末記】キセキ明日を見失いそうに僕らなってるよ、もう

[ 2018年10月28日 17:00 ]

<天皇賞・秋>鋭い末脚で1着となったレイデオロ(右)=撮影・小海途 良幹
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 天皇賞は確たる逃げ馬不在で、こう言う時は馬だけでなく人の出方を考える。瞬発力勝負にしたくない馬、そうならないペースをある程度コントロールできる騎手。それはわが本命キセキと川田だとみていた。そしてキセキ川田はハナを切った。

 明日、今日よりも好きになれる――レース中に頭を駆け巡ったのはGReeeNの「キセキ」だ。だいたい予想者というのは単純で、展開予想が当たったら機嫌が良くなって、馬券が当たれば機嫌の良さは天元を突破する。それほどのペースでないのに馬群は縦長だし、怖いスワーヴリチャードは出遅れてほぼない位置だし、2人寄り添って走って影響の愛を形にして、とキセキ&川田のことを歌うのも仕方ないというものだ。1000メートル59秒台。今日の馬場なら勝ち時計は1分56秒台見当。ならばキセキは57秒台で上がればいい。その5馬身後ろの馬は56秒台を使わなくてはならず、相当厳しいはず。キセキ戴冠の可能性は残り1000メートル時点では高いのでは、と思っていた。

 直線、完璧に乗った川田の上を、ルメール・レイデオロがかわしていく。あー、これは仕方ない。ほとんどの馬を「ハメた」川田キセキだが、ルメール・レイデオロにはその策をロスのない騎乗と馬の力で粉砕された。川田は秋華賞ミッキーチャームでも完璧逃げでルメール・アーモンドアイにかわされ、天皇賞でもルメール・レイデオロにやられた。これは仕方ない。大事なことなので2回書いた。でもレイデオロ(対抗)→キセキ(本命)もあるもんね…と記者が心の中でうそぶいたところ、最後にモレイラ・サングレーザーが突っ込んできて記者の全ての馬券を粉砕した。3連複買っとけよ、オレ。

 アリガトウや Ah 愛してるじゃまだ足りないけど せめて言わせて「幸せじゃないです」と――(仙波 広雄@京都競馬場)

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2018年10月28日のニュース