【スプリンターズS】赤ファルクス、代打戸崎とV3へ息ピタリ

[ 2018年9月27日 05:30 ]

<スプリンターズステークス追い切り>トップライセンスと併せ追い切るレッドファルクス(手前)(撮影・郡司修)
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 秋のG1シリーズ開幕を告げる「第52回スプリンターズS」の追い切りが26日、美浦、栗東トレセンで行われた。JRAの同一平地G1レース史上初の3連覇に挑戦するレッドファルクスは新コンビを組む戸崎圭太(38)が手綱を取り、もたついた1週前追い切りとは別馬のようにシャープな動きを披露。鞍上も絶賛し、大記録へ臨戦態勢をきっちりと整えた。同レースの出走馬は27日、枠順は28日に決まる。

 追い切り前に抱いていた一抹の不安は、初コンタクトの瞬間に吹き飛んだ。レッドファルクスの最終追い後。主戦のM・デムーロの騎乗停止で急きょ新コンビを組むことになった戸崎が、目を輝かせながら口を開いた。

 「またがった瞬間から“やっぱりいい馬だな、G1馬だな”と感じた。言葉で説明するのは難しいが、圧倒されるような雰囲気がある。先週の追い切り映像を見て“大丈夫かな…”と思ったけど、今日は素晴らしい動き。いいイメージを持ってレースに臨める」

 名手を感嘆させた最終追いは、Wコースで僚馬トップライセンス(5歳1000万)と併せ馬。2馬身追走から直線で内に進路を取り、最後は強めに追われて1馬身先着した。同じパートナーを相手に、いっぱいに追われながらモタモタして半馬身遅れた20日の1週前追いとはガラリ一変。見守った尾関師も「先週ビシッとやれた分もあり、反応も動きも良くなった」と笑顔で合格点を付けた。

 史上初となる3連覇が懸かる一戦だが、7歳を迎えた今春は高松宮記念で1番人気に推されながらも8着。続く安田記念も9着と精彩を欠く走りだったため、陣営は夏休みを早めに切り上げて美浦でじっくりと乗り込む“攻めの調教”を課してきた。2週前にはM・デムーロが乗ってゲート練習も敢行。尾関師は「年齢的なズブさも感じるので早め早めに調整してきた。着実に状態はアップしている」と、納得の仕上げを強調する。

 過去2年でVに導いたM・デムーロの騎乗停止は「2連覇の大事なピースだった」と誤算を認めつつも「関東No・1、それもファルクスが連覇する前のスプリンターズS(15年ストレイトガール)を勝っているジョッキーが空いていたのは不幸中の幸い」と指揮官は前向きだ。

 手綱を託された戸崎も「大きなチャンス。またがれるのはうれしいけど、うれしいだけでなく結果も出さないと。勝ちたい」と気合十分。人馬を合わせれば4連覇へ、陣営一丸となって偉業に挑む。

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2018年9月27日のニュース