【ダービー卿CT】マジックタイム 右後肢強化で魔法の末脚

[ 2016年3月31日 05:30 ]

“サウスポー”が大変身!!併せ馬で追い切るマジックタイム(左)

 中山メーン「第48回ダービー卿CT」では“サウスポー”マジックタイムが、本番と同じ右回りの調教で出色の動きを見せた。

 全4勝は東京、新潟の左回り。“サウスポー”で知られたマジックタイムが右回りのWコースですさまじいストライドを繰り出していく。併走するワンパーセント(3歳500万)の4馬身リードで迎えた直線入り口。手前(軸脚)を右から左へ切り替えると、重心が沈んだ。手綱を押さえたまま内から馬体を並び掛ける。最後まで馬なりで併入。ラスト1Fは12秒9の瞬発力だ。

 「右回りでもいい末脚?前走(右回りの京都牝馬S2着)でも結果を出してくれたからね」と見届けた中川師。「本質的には左回り向きだと思うが、昨夏の休養で後肢がしっかりしてきた。だから右回りもこなせるようになった」と続けた。

 右回りコースの直線では右後肢が推進力となる。3、4コーナーを右手前で回り、直線に向くと左手前(左前肢を支えに右後肢で推進する脚の運び方)に転換してスパートするからだ。その右後肢が強化したことで右回りの直線でも踏ん張りが利くようになった。「左後肢に比べて右後肢は疲れがたまりやすかったけど、今はそんな心配もない」と同師は言う。

 昨年3月の中山準オープン(幕張S6着)以来6戦ぶりに臨んだ右回り・京都牝馬S。先に抜け出したクイーンズリングに首差まで迫った。「右回りも問題なかった」とは騎乗した柴山。23日の1週前追い切りでもWコース(右回り)で併せた有馬記念馬ゴールドアクターを上回る脚色だった。

 「癖がないのでテン乗り(シュタルケ初騎乗)も大丈夫。ここで賞金を加算してヴィクトリアマイルを目指したい」と同師は語る。3歳春には右回りを嫌って桜花賞出走を自重したサウスポーの大変身。軽ハンデ53キロを味方に牡馬一蹴だ。

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2016年3月31日のニュース