【大阪杯】ヌーヴォ生涯最高!岩田大絶賛「今までで一番いい!」

[ 2016年3月31日 05:30 ]

大きく離れた先行馬を追走し、グングン伸びてあっという間に直線でかわすヌーヴォレコルト(右)

 今週はG1馬5頭が参戦する豪華G2「第60回大阪杯」。14年オークス優勝馬ヌーヴォレコルト(牝5=斎藤誠)が極上の動きを披露した。8日から美浦に拠点を置く主戦・岩田康誠騎手(42)を背に爆走。圧巻の時計、夏場のようなピカピカの体。何より、付きっきりの岩田が大絶賛。三拍子がそろって、昨年3月中山記念以来の勝利は間違いなしだ。今年の始動戦を飾り、クイーンエリザベス2世カップ(4月24日、香港・シャティン)に堂々と旅立つ。

【大阪杯】

 いや驚いた。これが阪神への長距離輸送を控えた牝馬の最終追いか!?2週連続で岩田が騎乗したヌーヴォレコルトがWコースで猛爆だ。単走で5F手前からペースアップ。内ラチ沿いをグングン加速していく。上がり重点で追われると、恐るべき時計が叩き出された。

 6F78秒3(5F62秒7!!)~1F11秒8。

 規格外。1年を通してもこれだけの数字はそうお目にかかれない。引き揚げてきた岩田は、目をギラリと輝かせた。

 「最高の女やで」

 栗東を一時的に離れ、8日から美浦を活動拠点にしている岩田の一番の目的はヌーヴォの調教に乗ること。よほど感触が良かったのだろう。感心した表情で続けた。

 「手綱を放せば、行ってしまうぐらいの手応え。今までで一番いい!!何より、毛ヅヤが凄い。血管が浮き出ているもの」

 まだ寒いこの時季は馬本来の防衛本能が働き、冬毛に覆われても不思議ではないのに栗毛の馬体はピッカピカ。世話が行き届き、新陳代謝がいい証拠。たくましい胸前は男馬顔負け。昨年12月香港カップ2着以来でも、一点の曇りもない。

 斎藤誠師は「速い?乗り役の感覚に任せていたし、休み明けでもあるのである程度はやりたかった。いい動きだった。メンバーはG1クラスなのでちゃんと仕上げた。今が一番充実している」と胸を張った。牡馬並みの精神力を誇るヌーヴォなら、帰国初戦の懸念はない。

 14年オークス制覇を最後になぜかG1と縁がないが、休み明けだろうと、どこへ行こうと、堅実に走ってきた。指揮官は「もともと輸送に強い馬。香港への移動は関西に行くより楽みたい。(昨年12月下旬に)山元トレセンに移動した頃には疲れも完全に取れた。輸送を苦にしないから、もっと早く海外に行っても良かったかな!?」と順調な過程に目を細めた。

 大阪杯の後は再び香港のクイーンエリザベス2世カップの遠征が決定済み。「阪神は結果も出ているし、自在に走れるので内回りもOK。ふがいない競馬をするようなら遠征は再検討するが、今の感じならそれはないでしょう。結果を出して香港に行きたい」と同師は誓った。美浦に1カ月近く滞在した主戦・岩田と挑む始動戦。人馬一体のこん身の仕上げが、G1馬5頭が集結した“プレG1”を制圧する。

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