【平和島・グランプリ】井口逆襲へ 試運転で転覆…必死の整備で3着

[ 2014年12月19日 05:30 ]

懸命にエンジン整備する井口

 ボートレース平和島のSG「第29回グランプリ(賞金王決定戦)」は19日、トライアル(TR)1stの2回目が行われる。初日11、12RのTR1st1日目は茅原悠紀(27=岡山)、毒島誠(30=群馬)の“ニュージェネレーション”が快勝。一方、12Rは当地SG優勝歴を持つ4号艇の井口佳典(37=三重)が巻き返しを誓う。

 グランプリ初日の平和島水面は北西のホーム向かい風が吹いて荒れ気味。この日は出番がなかった王者・松井が午前中の試運転で落水し、不穏な空気が漂った。そんな空気が伝染したかのように井口をアクシデントが襲ったのは午後1時55分。試運転中、バックで転覆しエンジンはびしょぬれ。同期や同郷の選手の手を借りて急ピッチで転覆整備を行った。

 およそ2時間半後。「バタバタでした」。何とか間に合わせた1号艇の12R。毒島と池田にまくられたものの必死に残して3着に踏みとどまった。前夜祭で引いた39号機はグランプリのワースト機。妻で元選手の真弓さんに謝罪するシーンも見られたが「(エース機の)仲口さんとは差を感じたが自分の中では納得」。転覆の影響はなく回り足は上々だ。それ以上に“バタバタ劇”をしのぎ切ったことに好感が持てた。

 グランプリは09年の第23回大会を制するなど無双ぶりを発揮。昨年、4回目の出場で初めてファイナルを逃し、雪辱舞台として乗り込んできた。何と言っても当地はSG初優出(07年、クラシック)とSG初優勝(08年、オールスター)を達成した水面。2日目12Rは自力勝負できる4号艇を獲得。「今回は2個(2ステージ)あるので、まずは1個目を突破しないと。4コースから行く」。85期、銀河系軍団のスターが雪辱を誓った。

 注目のエース53号機を操る仲口は5着。準エース70号機の桐生は3着と初日は見せ場をつくれなかった。泣いても笑ってもTR1stはあと1回。転覆失格の今垣は絶望的だが、それ以外の11選手にTR2nd進出の可能性が残っている。

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