【福島新馬戦】“小粒の真珠”シードパール「凄いエンジン搭載」

[ 2014年7月9日 05:30 ]

評判のディープ産駒シードパール。馬体は小さいが「凄いエンジンを搭載している」と尾形和師も太鼓判

 評判のディープインパクト産駒が今週の福島競馬でデビューする。13日新馬(芝1800メートル)に出走予定のシードパール(牝、尾形和)はしなやかな走りが際立つ逸材。横山典とのコンビで初陣を飾る構えだ。

 シードパール(小粒の真珠)の馬名にふさわしい420キロ前後の小さな鹿毛が柔らかいフットワークで加速する。「しなやかで、身のこなしが凄く軽い。抜群の乗り味だ」。稽古をつけた吉沢助手が白い歯を浮かべながら引き揚げてくる。「乗っていて小柄だと感じさせないぐらいフットークがいい。ディープインパクトの血統からくるのか、母系の良さなのか…。とにかく、とても雰囲気のある馬だ」と満点の評価を与えた。尾形和師も「心肺機能がいい。凄いエンジンを搭載している」と素質を感じている。

 4頭の兄姉は全てJRAで勝ち鞍を挙げた。オープン馬こそ誕生していないが、外れのない母系だ。メジロマックイーン、メジロデュレンなどG1ホースを輩出した名門・吉田ファーム(北海道浦河)の生産馬。「上(兄姉)の4頭は馬体も動きも良かったが、とにかくイレ込みがきつかった。この血統は気性だけが課題」と同ファームの吉田聡社長は語る。

 そんな課題を克服するためシードパールには強い追い切りを課さず、美浦トレセンで約2カ月入念に乗り込んできた。「追えばいくらでも動きそうな感じだが、前向きな気性を考えて速いタイムは出していない」と吉沢助手は言う。小粒の真珠が大きな輝きを放つか。額にも四肢にも白斑ひとつない茶一色の馬体に視線を向けた同助手は「無印良品です」と笑った。

続きを表示

2014年7月9日のニュース